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オーガニックコットンとは?普通の綿(コットン)との違い
オーガニックコットンの定義と栽培方法
オーガニックコットンとは、厳格な基準をクリアした有機栽培によって育てられた綿花のことである。
具体的には、オーガニック農法の国際基準に基づき、3年以上化学肥料や農薬を使用していないと認証された畑で、遺伝子組み換え技術を用いずに栽培される。この栽培方法は、土壌の力を活かし、そこに生息する生物多様性を守り、水質汚染を防ぐことを目指す。
収穫後の工程においても、紡績、織布、染色、加工に至るまで、環境負荷の少ない方法が選ばれる。例えば、塩素系漂白剤や発がん性のある染料の使用は禁止されている認証製品もある。
これらの基準を満たすことで、地球環境への負荷を最小限に抑え、関わる人々の健康と安全を守りながら、高品質な綿花を持続的に生産することが可能となる。オーガニックコットンは、単に「農薬を使っていない」というだけでなく、生産背景全体で環境と社会に配慮した素材なのである。
従来の綿栽培との違い:環境への影響
従来の一般的な綿栽培は、環境への負荷が大きいことが指摘されている。世界の耕地面積の約2.5%で綿花が栽培されているが、世界の殺虫剤の約16%、農薬全体の約6.8%が綿花栽培に使用されているというデータもある。*1 これらの化学物質は土壌や地下水を汚染し、周辺の生態系に深刻な影響を及ぼす可能性がある。
さらに、化学肥料の過多な使用は、土壌の微生物のバランスを崩し、土地本来の生産力を低下させる。また、従来の栽培方法では大量の水を必要とすることが多く、水資源の枯渇も懸念されている。
一方、オーガニックコットン栽培は、これらの環境リスクを大幅に削減する。 Textile Exchangeの報告によると、オーガニックコットンは従来のコットンと比較して、以下のような環境負荷削減効果が期待できるとされている。
- 地球温暖化への影響:46%削減
- 水の消費量(灌漑用水):状況によるが最大91%削減の可能性*2
- 排水の汚染:26%削減
- 一次エネルギー需要:62%削減 *3
これらのデータは、オーガニックコットンが地球環境の保全に貢献する可能性を示している。化学肥料の製造や輸送、農薬散布などに伴うエネルギー消費を抑えることで、温室効果ガスの排出量削減にもつながるのだ。
人への影響:農家と消費者の健康
従来の綿栽培における農薬使用は、生産者である農家の健康に深刻な脅威をもたらす。世界保健機関(WHO)は、発展途上国において年間推定300万件の農薬中毒が発生し、そのうち約2万人が死亡していると報告しており、その多くが農業従事者である。*4 農薬散布時の直接的な暴露だけでなく、農薬が残留した土壌や水に触れることによる慢性的な健康被害も懸念される。
オーガニックコットン栽培では、これらの有害な化学農薬を使用しないため、農家は農薬中毒のリスクから解放され、より安全な労働環境で働くことができる。
消費者にとっても、オーガニックコットン製品は、肌への刺激となる可能性のある残留農薬の心配が格段に少ない。そのため、化学物質に敏感な方や、赤ちゃんにも安心して使用できる素材として選ばれている。
また、オーガニックコットンの生産は、フェアトレードの原則に基づいて行われることも多い。これにより、生産者は公正な価格で取引を行い、持続可能な生活を営むことができるよう支援される。消費者がオーガニックコットン製品を選ぶことは、こうした生産者を支え、より公平で倫理的な社会の実現に貢献することにもつながるのだ。
オーガニックコットンのメリット・デメリット
環境への配慮:持続可能な社会への貢献
オーガニックコットンを選ぶ行為は、地球環境の保全に直接的に貢献する。農薬や化学肥料の使用を避けることで、土壌汚染や水質汚染を防ぎ、生物多様性を守ることにつながる。有機農法は土壌の健康を長期的に維持・改善し、炭素を土壌に貯留することで気候変動の緩和にも貢献すると言われている。
フェアトレード認証を受けたオーガニックコットン製品を選択すれば、開発途上国の生産者の労働条件改善や経済的自立を支援することにもなり、より公正で持続可能な社会の実現に向けた具体的なアクションとなる。
肌への影響:複雑な要因を理解する
オーガニックコットンが「肌に優しい」とされることがあるが、この点については注意深く理解する必要がある。
まず、一般的なコットンと比較して、収穫された原綿の段階では農薬の残留はほぼ検出されず、繊維そのものに大きな違いはないとされている *5。したがって、原綿の栽培方法だけでは肌への直接的な影響を判断することは困難である。
肌への影響を左右するのは、むしろ紡績、染色、後加工の各工程で使用される化学薬品である。仮に原綿が無農薬栽培であっても、これらの工程で化学薬品が使用されれば、最終製品に刺激物質が残留する可能性がある。
日本では明確な統一基準がないため、「オーガニックコットン」製品には以下のような幅広いレベルが混在している:
- 原綿のみ無農薬栽培のもの
- GOTS(Global Organic Textile Standard)など国際認証を取得し、全工程で化学薬品の使用を厳格に管理したもの
- 認証は取得していないが、各工程で一定の配慮がなされているもの
このため、「オーガニックコットンだから肌に優しい」と一律に判断することはできず、個々の製品がどのような基準で作られているかを確認することが重要である。
価格と耐久性:デメリットを理解する
オーガニックコットン製品のデメリットとしてまず挙げられるのは、一般的なコットン製品と比較して価格が高い傾向にある点である。有機栽培は手間と時間がかかり、認証取得にもコストが発生するため、製品価格に反映されやすい。
また、天然素材であるオーガニックコットンは、化学処理を極力避けているため、製品によってはデリケートな扱いが求められる場合がある。例えば、濃色の製品は色落ちしやすかったり、洗濯で縮みやすかったりすることがある。しかし、これはオーガニックコットン特有の現象というよりは、染色方法や加工方法に依存する部分も大きい。
耐久性については、一概に低いとは言えない。繊維そのものの強度は通常のコットンと変わらないが、化学的な後加工(例えば防縮加工や形状記憶加工など)が施されていない場合、一般的な製品よりも変化を感じやすいことがある。適切な洗濯方法(中性洗剤を使用し、ネットに入れ、陰干しするなど)と保管方法を守ることで、長く愛用することは十分に可能である。
オーガニックコットンの選び方:認証と品質
主要な認証マークを確認しよう
オーガニックコットン製品を選ぶ際は、信頼性の高い認証マークを確認することが重要。主な認証には以下がある。
GOTS(Global Organic Textile Standard)認証
GOTSは、オーガニックテキスタイル製品の世界的な基準として最も広く認知されている認証の一つである。原料の収穫から生産、流通、最終製品の販売に至るまで、全ての工程において環境的・社会的に配慮した厳格な基準が設けられている。
- 認証内容:
- 2つのラベルグレード:
- 「organic」グレード: 製品の95%以上が認証されたオーガニック繊維であることを示す。残りの5%まではオーガニックではない天然繊維や合成繊維(再生繊維やリサイクルポリエステルなど、GOTSが認めるものに限る)の使用が認められる。
- 「made with organic materials」グレード: 製品の70%以上95%未満が認証されたオーガニック繊維であることを示す。
- 環境基準: 栽培時の遺伝子組み換え技術の禁止、有害な農薬や化学肥料の不使用はもちろんのこと、加工段階でも使用する化学薬品(染料、助剤など)に厳しい制限が設けられている。例えば、アゾ染料の中でも特定芳香族アミンを放出するものは禁止されている。排水処理基準も厳格である。
- 社会基準: 国際労働機関(ILO)の中核的労働基準に基づき、強制労働や児童労働の禁止、安全で衛生的な労働条件、公正な賃金、差別禁止などが求められる。
- 2つのラベルグレード:
- 信頼性: GOTS認証製品は、2022年末時点で世界139カ国、13,000以上の認証施設で生産されており、その数は年々増加傾向にある。日本国内でもGOTS認証を取得する企業は増えている。
- ポイント: 環境負荷だけでなく、製造に関わる人々の労働環境や権利も守られていることを重視する消費者にとって、最も信頼できる包括的な認証と言える。
OCS(Organic Content Standard)
OCSは、Textile Exchangeが管理する認証で、製品に含まれるオーガニック原料の含有率と、その原料が最終製品に至るまでのトレーサビリティ(追跡可能性)を証明する。
- 認証内容:
- オーガニック原料の含有率を保証:
- OCS 100: オーガニック原料を95%以上(許容範囲5%)含む製品。
- OCS Blended: オーガニック原料を5%以上95%未満含む製品。
- トレーサビリティ: 原料から最終製品までのオーガニック原料の流れを追跡し、最終製品に実際にオーガニック原料が使用されていることを保証する。
- オーガニック原料の含有率を保証:
- GOTSとの違い: OCSはオーガニック原料の含有量とトレーサビリティに特化した認証であり、GOTSのように加工工程での化学物質の使用制限や、環境社会的な基準(排水基準、労働基準など)は認証の範囲に含まれない。
- ポイント: 「どれだけオーガニック原料が使われているか」を明確に知りたい場合に有効な認証である。GOTS認証製品より基準は緩やかだが、オーガニック原料の使用を推進する上で重要な役割を担う。
参考URL: Textile Exchange – Organic Content Standard (OCS) (https://textileexchange.org/standards/organic-content-standard/)
Oeko-Tex Standard 100
Oeko-Tex Standard 100は、繊維製品の有害物質検査認証。繊維製品の全加工段階における原材料、半製品、最終製品を対象とした、世界トップレベルの安全な繊維製品の証である。350種類以上もの有害化学物質を対象とした厳しい分析試験にクリアした製品だけに与えられる。オーガニック認証ではないが、人体に安全な製品であることを保証するため、オーガニックコットン製品でも併せて取得されることが多い。
- 認証内容:
- 有害物質検査: 法律で規制されている物質はもちろん、規制されていない物質や健康に影響を及ぼす可能性のある物質(特定のアゾ染料、ホルムアルデヒド、残留農薬、重金属など)も検査対象となる。
- 製品クラス: 乳幼児用(クラスI)、肌に直接触れるもの(クラスII)、肌に直接触れないもの(クラスIII)、装飾用素材(クラスIV)の4つの製品クラスに分けられ、クラスIが最も厳しい基準値をクリアする必要がある。
- オーガニック認証との関係: Oeko-Tex Standard 100はオーガニック認証ではない。しかし、オーガニックコットン製品であっても、染色や加工の工程で有害物質が使用される可能性はゼロではないため、この認証を併せて取得することで、製品の安全性をより高めることができる。
- ポイント: 「肌に安全な製品か」という視点では非常に信頼性が高い認証である。特に乳幼児向け製品や肌が敏感な人向けの製品を選ぶ際には重要な指標となる。
参考URL: OEKO-TEX® 公式サイト (https://www.oeko-tex.com/ja/our-standards/oeko-tex-standard-100)
USDA Organic
USDA Organicは、アメリカ合衆国農務省(United States Department of Agriculture)によるオーガニック認証プログラムである。主にアメリカ国内で生産・販売される農産物や加工食品に適用されるが、オーガニックコットン製品にも用いられる。
- 認証内容:
- オーガニック原料使用率: 「100% Organic」(100%オーガニック原料)、「Organic」(95%以上オーガニック原料)、「Made with Organic Ingredients」(70%以上オーガニック原料)のカテゴリがある。コットン製品では通常「Organic」基準が求められることが多い。
- 栽培基準: 遺伝子組み換え種子の使用禁止、3年以上農薬や化学肥料を使用していない土地での栽培、合成肥料や下水汚泥の使用禁止など、厳格な栽培基準が定められている。
- ポイント: アメリカ産のオーガニックコットン製品を選ぶ際の目安となる。特に食品基準から派生しているため、栽培方法の厳格さには定評がある。
参考URL: USDA – Organic Labeling Standards (https://www.ams.usda.gov/rules-regulations/organic/labeling)
Soil Association
Soil Associationは、1946年に設立された英国最大のオーガニック認証機関である。食品、農業、ヘルス&ビューティー製品、そしてテキスタイルなど幅広い分野で認証を行っており、その基準の厳格さで知られている。
- 認証内容: GOTS基準を多く採用しているが、一部の基準においてさらに厳しい独自の基準を設けている場合がある。環境保護、動物福祉、人間の健康を重視したオーガニック原則に基づいている。
- 信頼性: 英国およびヨーロッパ市場において非常に高い信頼性と認知度を誇る。長年にわたる活動と厳格な基準により、消費者に安心感を与えている。
- ポイント: 英国や欧州ブランドのオーガニックコットン製品でこのマークを見かけた場合、非常に高い基準をクリアした製品である可能性が高い。
参考URL: Soil Association 公式サイト (https://www.soilassociation.org/certification/)
BCI(Better Cotton Initiative)
BCIは、より持続可能なコットン生産を世界的に推進するための国際的な非営利イニシアチブである。オーガニック認証とは異なり、環境負荷を低減し、綿花生産者の生活と労働環境を改善し、サプライチェーン全体での責任ある慣行を促進することを目的としている。
- 認証内容:
- 「ベター・コットン」の生産基準として、水の効率的な使用、土壌の健康維持、有害な化学農薬使用の削減、生物多様性の保全、ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の原則などが含まれる。ただし、遺伝子組み換えコットンの使用は禁止されていない。
- BCIは、認証された農場で生産された「ベター・コットン」をマスバランス方式(物理的なトレーサビリティを保証するのではなく、認証された総量と使用された総量を一致させる方式)で管理している。
- オーガニックコットンとの違い: BCIはオーガニックコットンではない。農薬や化学肥料の使用を完全に禁止しているわけではなく、使用量の削減と最適化を目指す。そのため、オーガニック認証よりも導入のハードルが低く、より広範囲な農家が持続可能な農法へ移行するための一歩として機能している。
- 規模: 2022-23年のコットンシーズンでは、世界のコットン生産量の約22%がベター・コットンとしてライセンス供与され、25カ国で220万人のBCIファーマーが参加している。
- ポイント: BCI製品を選ぶことは、オーガニックではないものの、従来のコットン栽培よりは環境や社会に配慮した「より良い選択肢」を支持することになる。ただし、「オーガニック」と混同しないよう注意が必要である。
参考URL: Better Cotton 公式サイト (https://bettercotton.org/)
JOCA(日本オーガニックコットン協会)
JOCAは、日本国内におけるオーガニックコットンの普及と健全な市場形成を目指すNPO法人である。独自の認証ラベルを発行している。
- 認証内容:
- JOCA憲章: 環境負荷の低減、働く人の権利擁護、消費者の安全などを基本理念としている。
- JOCAファミリーブランド: JOCAの憲章に賛同し、オーガニックコットン製品の製造・販売を行う企業・ブランド。
- JOCA推奨マーク: GOTS認証やOCS認証をベースにしつつ、日本の消費者に分かりやすい形での情報提供や、日本国内の事情に合わせた独自の基準(例えば、製品のトレーサビリティや品質に関する情報開示など)を付加している場合がある。
- ポイント: 日本の消費者が国内ブランドのオーガニックコットン製品を選ぶ際に、一つの目安となる。GOTSやOCSと連携しつつ、日本の市場に合わせた信頼性を提供しようと努めている。
参考URL: 日本オーガニックコットン協会 (JOCA) 公式サイト (https://joca.gr.jp/)
用途に合わせた選び方:インナー、ベビー用品など
畑から製品になるまでの過程で丁寧に作られたオーガニックコットン製品は、その特性から特に直接肌に触れるアイテムに適している。
- インナーウェア・肌着:吸湿性、通気性に優れ、肌当たりが優しいため、一日中快適に過ごせる。化学繊維が苦手な方にもおすすめだ。
- ベビー用品:赤ちゃんのデリケートな肌を優しく包み込む。よだれかけ、肌着、おくるみ、寝具など、安心して使える。
- タオル:吸水性が高く、使うほどに肌になじむ。顔や体を拭く際に、その柔らかさを実感できるだろう。
- 寝具(シーツ、カバー類):睡眠中の汗をしっかり吸い取り、快適な寝心地をサポートする。
- Tシャツ、日常着:肌触りが良く、リラックスして着用できる。
アイテムの特性(伸縮性が必要か、頻繁な洗濯に耐える必要があるかなど)も考慮し、オーガニックコットンの混紡率や生地の種類(天竺、フライス、ガーゼなど)も確認すると、より満足のいく選択ができる。
おすすめのオーガニックコットンブランド
プリスティン:メイドインジャパンの高品質
Shift C評価:良い
「プリスティン(PRISTINE)」は、1990年代からオーガニックコットン製品を手掛ける日本のパイオニア的ブランドである。「メイドインジャパン」にこだわり、紡績、織り、編み、縫製といったすべての工程を日本国内で行っている。
素材の選定から最終製品に至るまで、品質管理を徹底。カラードコットン(茶綿や緑綿など、元々色のついた綿)や、ヤクウールといった他の天然素材との混紡製品も展開し、染色を施さない「無染色」にこだわることで、素材本来の風合いと肌への優しさを追求している。シンプルで洗練されたデザインも魅力であり、長く愛用できる製品が多い。
People Tree:フェアトレードで生産者の生活と産地の環境を守る
Shift C評価:素晴らしい
「ピープルツリー(People Tree)」は、フェアトレード専門ブランドの草分け的存在である。オーガニックコットンを使用した衣料品や雑貨を数多く展開し、製品を通じて生産者の生活向上と環境保護に貢献している。エシカルファッションに関心のある層から強い支持を得ている。
EIJI:最高峰GOTS認証のTシャツを日本で製造するファクトリーブランド
Shift C評価:良い
高品質のTシャツやスウェットを世界に向けて製造する、大阪のファクトリーが手がけるオリジナルブランド「EIJI」。オーガニックの最高基準であるGOTS認証のTシャツを製造する、日本ではまだ数軒もない作り手だ。GOTS認証を取得したTシャツは生成りと白。ネイビーや赤などのカラーTシャツも、オーガニックコットン製がある。
その他にも、国内外には質の高いオーガニックコットン製品を提供するブランドが多数存在する。
- ナナデェコール(nanadecor)
Shift C評価:良い
オーガニックコットン専門のナイトウェア・リラックスウェアブランド。デザイン性が高く、着心地も追求している。 - テネリータ(TENERITA)
Shift C評価:ここから
上質なオーガニックコットンタオルやルームウェアが人気。ギフトにも適した高級感のある製品が多い。 - SkinAware(スキンアウェア)
オーガニックコットンやボタニカルダイ(植物染め)にこだわったインナーウェアやリラックスウェアを展開。 - 無印良品
Shift C評価:まだまだ
手頃な価格でオーガニックコットン製品(衣料品、寝具、タオルなど)を幅広く展開しており、日常に取り入れやすい。
まとめ:着る人の心地良さだけでなく、作る人の健康と地球環境を守るオーガニックコットン
オーガニックコットンは、私たちの肌に優しいだけでなく、地球環境や生産者の人権にも配慮した、未来へとつながる素材である。栽培方法から製品になるまでの背景を知ることで、その価値はより深く理解できるはずだ。
メリット・デメリットを理解し、GOTS認証などの信頼できる指標を参考にしながら、自分に合ったオーガニックコットン製品を選ぶこと。それは、日々の暮らしをより快適で心地よいものにするだけでなく、畑や工場にいる作り手の健康と、土壌や排水などの環境を守る確実な一歩となる。
プリスティンのような高品質な国内ブランドから、国際的なフェアトレードブランド、あるいは身近なブランドのオーガニックコットンラインまで、選択肢は豊富に存在する。ぜひ、お気に入りの一枚を見つけ、その違いを体感してみてほしい。
*1 出典:PAN UK, “Pesticide Concerns in Cotton”
*2 出典:Soil Association 「Organic cotton and water report」
*3 出典:Textile Exchange, “Life Cycle Assessment (LCA) of Organic Cotton” 2014 ただし、これらの数値は栽培条件や評価方法により変動しうる点に注意が必要である。
*4 出典:WHO, “The public health impact of pesticides used in agriculture” 1990 古いデータではあるが、依然として問題は継続していると認識されている。
*5出典:日本オーガニックコットン協会「オーガニックコットンについて」