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新井ミホ
ラキャルプ代表取締役/植物療法士、ビューティーディレクター
大学卒業後、IT関連企業の広報や化粧品会社PRを経験した後、独立。2012年にナチュラル&オーガニックライフ専門のPR会社 株式会社ラキャルプを設立。植物療法、オーガニックコスメ&フード、薬膳、フレグランスなどに精通し、ウェルネスライフのブランディングやPRコンサルティング業務に携わる。2018年よりサステナブルをテーマにしたオーガニックコスメ見本市「ラキャルプフェス」を主催。2023年より環境ビジネスへの取り組みもスタート。
「韓方(ハンバン)」をはじめとする伝統医療が美容の土台に
大人気の韓国コスメだが、機能性やビジュアルへの注目が集まり、サステナビリティ面ではあまり際立った特徴が伝わってこない印象だ。実態はどうなのだろうか?
「確かに韓国コスメで近年注目されているのは攻めの成分や処方、ポップで楽しい雰囲気といった点が強いと思います。
一方で、韓国には古くから韓方(ハンバン)という、韓国の風土に合った予防医学があり、伝統的な家庭ではたいてい、かかりつけの韓医をもっているものです。さらに韓国料理もキムチなどの乳酸菌発酵食品、野菜やコラーゲンの豊富な蒸し料理やスープなど、身体の内側から健康を支える考え方が根づいていることがわかります。古くからの文化として、土地の恵みの力を生かし、内側から健やかな美しさを育むという考え方が備わっているのです。
また今トレンドを生み出しているKビューティも、作り込んだベースメイクやメイクアップではなく、素肌の美しさを磨き、それを引き立てるようなメイクアップですよね。こうした傾向にも、韓国流のサステナビリティが流れていると感じます」
トレーサビリティや環境保護にクローズアップはしていなくても、伝統的な価値観としてサステナビリティの発想が根づいているようだ。「もちろん、世界的な流れに沿ったサステナブルなコスメも2020年頃から登場しています」と新井さん。
新井さんがリコメンドする、人や地球に優しい韓国コスメブランド6選
韓国コスメの中でも、具体的に今、注目すべきブランドを教えてもらった。
肌にハリとツヤを与えるロータスの恵みがたっぷり「BOUTIJOUR(プティジュール)」
「近年日本に上陸した自然派ブランドです。韓国で生命の象徴とされるロータスのエキスをキー成分にしています。フランスのブランドかな、と思わせるような洗練された世界観があり、またしっかり年齢に応じたケアができる点も人気の秘密です」
特におすすめは目元に貼るマスク「蓮花Melightアイパッチ」(5,950円)。
「蓮花エキス、蓮葉、蓮花カラス培養エキスなど、肌にハリとツヤを与えるロータスの恵みを存分に取り入れたアイテムです」
BOUTIJOURの製品はすべて、EU基準に準拠した植物由来の処方であり、クルエルティフリー(動物実験なし)。
こだわりの原材料をゼロウェイストで届ける「TOUN28(トーンニーハチ)」
「2024年に日本に上陸した、本格的なサステナブルビューティブランドです。環境保全に力を入れていて、ゼロ・ウェイストを掲げ、パッケージもプラスチックを使わず、紙パッケージやヴィーガン原料にこだわっています。肌をキレイにすることと環境をキレイにすることを同等に重視していて、TOUN28を使うことが環境を良くすることやゴミを増やさないことのメッセージになっています。原材料も自社の無農薬畑で育てたものを使用していて、トレーサビリティの点でも信頼できるブランドです」
おすすめのアイテムはハンドクリーム「H1+ハンドクリーム」(45g 2,200円)
「環境への優しさを最重要視していながら、無骨にならず、パッケージが洗練されていて可愛いのは、さすが韓国。約500回のテストを経てリサイクル可能な紙パッケージが誕生したそうです」
韓国ドラマでも使われて一躍話題になったマルチ美容液「KAHI(カヒ)」

https://www.koreatech-jp-shop.com
「基本的にはナチュラルな原料を使っていますが、ポイントはスティック美容というスタイルを生み出したこと。美容液、リップ&チーク、日焼け止め、クレンジングなどさまざまなスティックアイテムが揃い、スキンケアを手軽に、誰でも、短時間で楽しめるという仕組みを作りました。地元の成分も積極的に取り入れていています」
おすすめのアイテムは「WRバウンスマルチバーム」(9g 3,190円)
「韓国のテレビドラマでも使われて一躍話題になったアイテムです。成分としては、チェジュ島産発酵オイルを使用しているのも特徴」
また、海藻類やタラの実をエコ技術で融合させた天然のバイオフィルム「FILM EXCEL工法」を採用し、メイク崩れを防ぎながら肌の潤いを守るという、自然の知恵とサイエンスが融合した設計になっている。
肌を整えてくれるグリーンコーヒーがキー成分「BEIGIC(ベージック)」
「2018年に誕生し、2020年に日本に上陸したヴィーガンコスメブランドです。フェアトレードの原料、動物実験禁止などを徹底しています。整肌成分として、グリーンコーヒーがキーアイテムで、他にも植物性の成分を中心にしています。またスタイリッシュなパッケージも魅力です」
おすすめは「ルーセントオイル(37ml 7,950円)
「グリーンコーヒーオイルをはじめとする植物性のブレンドオイルで、潤いとツヤが出て使いやすいアイテムです」
今日の肌、今日の気分で選べるスキンケア「mirari(ミラリ)」

ブランドオーナーは、歌人としても活動するカン・ハンナさん。短歌の持つ情緒や、言葉一つひとつと向き合う精神性が、mirariの世界観の根底に流れている。
「日韓共同開発で作られている、100%ヴィーガンコスメブランドです。国際基準の認証を積極的に取得するなど、国際基準に則ったサステナビリティを目指しています。また五感に訴える商品作りも魅力的です。6種類のフェイシャルトリートメントマスクも、“自分との対話の時間を大切にしてほしい”というメッセージ。それぞれ機能別ですが、パッケージも、シートマスクの素材も、液体の色も異なっていて、今日の肌、今日の気分を大事にしてほしいという思いが伝わります」
おすすめは「mirari Facial Treatment Mask 6types set」(1box6枚入り 3,740円)
「mirariのシグニチャー商品であるシートマスクが6種入ったパッケージです。天然エッセンシャルオイルの自然な香りも6枚それぞれに異なり、深呼吸して香りとともに穏やかな時間を過ごすことができます」
ここぞという時に活力をくれる「正官庄(ジョンガンジャン)」

https://www.qoo10.jp/shop/korea-seikansho
「これはインナーケアですが、新宿に出店されたばかりの、韓国の高麗人参を用いた健康食品ブランドです。免税店で目にしたことがある方もいるかも知れません。韓国の高麗人参は健康維持に役立つとされ、特に6年物の高麗人参が良いとされています。土地の力をいただくという韓国のナチュラルビューティの考え方のベースと言えるでしょう」
おすすめは「紅参精エブリタイム」(10包4,350円/30包12,480円)
女性特有のゆらぎがちな時期や、日々のコンディションを整えたい方、元気をチャージしたいといった人ににおすすめ。カフェインやエナジードリンクと違い、穏やかに活力をもたらしてくれるので、ここ一番というときにも手放せません。最近人気のパウチタイプなので、持ち歩いていつでも飲めるのもいいですね」
先進性×伝統医療×デザイン性にサステナビリティが加わり、ますます注目!
「今後は日韓共同開発のブランドはさらに増えると予想しています。韓国は美容医療や成分開発の先進国という方向と、地産地消や美食同源のヴィーガンコスメの方向とがそれぞれに発展し、加えてデザインや世界観の見せ方の巧みさがコスメ業界を押し上げています。新たなブランドの登場はまだまだ楽しみです」と新井さん。個性あふれるサステナブルな視点があり、韓国コスメの魅力がまた広がりそうだ。ぜひ手にとって試してみたい。
