ティップス|2026.01.05

環境にも人にも優しいデオドラントアイテムとは?

夏の汗のシーズンに大活躍するデオドラントアイテムだが、実は冬場も、暖房の効いた場所で厚着をしていて思いがけず汗ばんだり、一日中履いていたブーツでムレたりといった、ムレやニオイが気になるところ。デオドラントアイテムがあると安心だが、一方で体や環境への影響が気になるものも多く、選ぶのが難しい。そこでサステナブルなコスメやウェルネスケアアイテムのPR・マーケティングを行うラキャルプの代表・新井ミホさんにその選び方やおすすめアイテムを聞いた。

原稿:吉野ユリ子

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新井ミホ

ラキャルプ代表取締役/植物療法士、ビューティーディレクター

大学卒業後、IT関連企業の広報や化粧品会社PRを経験した後、独立。2012年にナチュラル&オーガニックライフ専門のPR会社 株式会社ラキャルプを設立。植物療法、オーガニックコスメ&フード、薬膳、フレグランスなどに精通し、ウェルネスライフのブランディングやPRコンサルティング業務に携わる。2018年よりサステナブルをテーマにしたオーガニックコスメ見本市「ラキャルプフェス」を主催。2023年より環境ビジネスへの取り組みもスタート。

脇の下やデリケートゾーンは経皮吸収率の高いパーツ

デオドラントアイテムを選ぶとき、まずはどんな点に注意すればよいのだろうか。

「特に冬場のデオドラントというと、夏場の首や背中の汗と違い、脇の下やデリケートゾーンなどのムレが気になるという方が多いのではないでしょうか。こうしたゾーンは皮ふが薄く毛穴も多いため、経皮吸収率が非常に高いのが特徴。ひじの内側を1とすると脇の下で3.6倍、デリケートゾーンに至っては42倍といわれています。(*)それだけ成分を吸収してしまうのですから、他のパーツ以上に使うものを厳選する必要があります」と新井さん。具体的に避けるべき成分について聞いた。

「まずはできる限り天然のものを選ぶといいと思います。アルコール、アルミニウム、合成香料、パラベンなどの防腐剤、界面活性剤、PFASなどは避けたほうがいいでしょう。すぐに人体に悪影響があるとは言い切れないものもありますし、他のスキンケア用品でトラブルが起きたことがないという人でも、デリケートな部位の特性を考えると、慎重な選択をすべき。制汗剤にはアルミニウムを含むものが多く、消臭に合成香料を使っているものも多いので、よく成分を見て選びましょう」。また天然成分だからといって安心はできない、と新井さん。「天然なら、オーガニックなら安心、ということはありません。天然成分でもオーガニックでもアレルギー反応を示すケースはありますから、特に敏感な方はパッチテストを行う、少量から試すなどしましょう」

汗を抑えることが本当に必要か、立ち止まって考えてみる

また現代社会ではデオドラントアイテムを使用することがマナーのように思われがちだが、本当に必要かどうか、一度立ち止まって考える必要があると警告する。「制汗剤はなぜ汗を抑えることができるのかというと、塩化アルミニウムで肌の表面を覆っているからです。発汗機能を強制的に抑えるというのは、本当に肌や体の機能に負担がないのか考えてみてもいいでしょう。汗が嫌なのはニオイの原因になるからだと思いますが、菌が繁殖しなければニオイにはつながりません。そう考えると、無理に汗を抑えず、菌の繁殖を防ぐハーブや爽快感を感じさせてくれるミントなどのハーブを使うという選択もあると思います」

新井さんがおすすめするデオドラントアイテム4品

こうした考えに基づき、新井さんのおすすめのアイテムを紹介してもらった。

■たかくら新産業「だいじょうぶなもの DE ロールオン」¥1,760

https://takakura.co.jp/products/1608

「自然由来成分100%のロールオンワキ用美容液。肌への刺激や汗腺詰まりのリスクのある塩化アルミニウム、肌の常在菌バランスを崩す恐れのある銀イオン、その他殺菌剤や合成香料、合成保存料などすべて不使用。エチケット成分として、東南アジアやポリネシアに自生する植物「ノニ」のエキスを配合しています。容器ラベルに大理石廃材とリサイクルプラスチックを、外箱に古紙を100%使用するなど、環境配慮もなされています」

■ケアオブヤード「ECOロールオン」60mL ¥3,520

https://www.swedenstyle.jp/product/36

「こちらも脇の下や首元に使えるロールオンタイプのスキンローション。これも塩化アルミニウム、パラべン、アルコール不使用で、肌に蓋をすることなく、アブソリュートドライサイプレスとローズウッドの爽やかな香りでニオイをケアします。スウェーデンの小さな町ヨックモックで誕生したオーガニックコスメブランドですが、商品チューブもサトウキビの絞りかすから作った、土に還る素材を使うなど、環境保護と共存した美しさにこだわっています」

■ニールズヤード・レメディーズ「ラベンダー&アロエベラ デオスプレー」100mL ¥3,630

https://www.nealsyard.co.jp/c/bodycare/bodyspray_powder/Lavender_Aloe_Vera_Deo_100ml

「ワキや肘の内側、首筋などに使えるデオドラントスプレー。“疑わしきは使用せず”という強い信念をもち、パラべンやアルミニウム化合物、合成香料、合成着色料、鉱物油、シリコン、石油系界面活性剤など不使用です。ティーツリーやラベンダーの力で肌を健やかに整え、ライ麦を発酵させたアルコールで清涼感を生み出すなど、100%植物性のハーブの香りで、肌を快適に保ち、リフレッシュできます」

■ネオナチュラル 「ナチュラムーン オーガニックコットン アロマ ボディシート」12枚入 ¥660

https://naturamoon.jp

「サニタリーグッズやデリケートゾーンケアアイテムを多く作っているブランドとして、女性特有の不快感に寄り添うものづくりをしているブランド。こちらはオーガニックコットン100%、天然精油で香りづけしたボディシートです。一般的な拭き取りシートは雑菌が入りやすいため、防腐剤を入れているものが多いなか、こちらは界面活性剤、鉱物油、合成香料、防腐剤不使用にこだわり、天然メントールやサトウキビ由来のエタノールで清涼感を生み出しています。脇の下、首筋、腕、胸元、足などに」

「顔の見える作り手」「企業姿勢の見えるブランド」からセレクトを

最後に改めて、デオドラントアイテムを選ぶときの注意点を聞いた。

「これはデオドラントアイテムに限ったことではありませんが、美容アイテムは目的があって購入するものなので、利便性や機能性は大切ですし、継続的に使うことを考えると経済性も無視できないでしょう。けれどそれだけで選ぶのではなく、買うときに一度立ち止まって、環境や体に負担をかけていないか考え、そのうえでバランスを見て選択するというワンステップを挟んでほしいと思います。その際、成分だけでは分からないことも多いと思いますが、できればその企業がどういう姿勢でものづくりをしているのか、どういう理由で成分を選んでいるのかというところに耳を傾けてみてください。今回おすすめしたアイテムはいずれも、私が実際に作り手の思いを知っているからこそ、信頼しておすすめできるブランドです。 “作り手の顔が見えるブランド”は透明性の一つの証でしょう。ぜひ信頼できるブランドを見つけてください」

*出典: Feldmann RJ. et al.: J Invest Dermatol Feb; 48(2): 181-3, 1967) https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/6020682/

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ライフスタイルジャーナリスト
吉野ユリ子
1972年埼玉県生まれ。エディター、ライターとして女性誌やウェブを中心に、心豊かな生き方・暮らし方の提案を行うほか、ブランディングライターとして企業のサービスや商品の価値を言語化し届けることにも力を注ぐ。プライベートでは、2016年に娘を出産するまではトライアスロンが趣味で、アイアンマンを3度完走。現在の趣味は朗読とピアノ。

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