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知人を介しての出会いからスタートしたコラボレーション

2015年からパリコレに参加しているファッションブランド、ANREALAGE(アンリアレイジ)と、障害のあるアーティストのキュレーションなどを行うクリエイティブカンパニー、ヘラルボニーのコラボレーションのきっかけは数年前に遡る。

「知人の紹介でヘラルボニーの松田兄弟(文登さん・崇弥さん)にお会いしました。その後、岩手県内にある僕の友人の旅館に一緒に泊まりに行く機会があって、その時にいろんな話をして交流が深まりました」(アンリアレイジ デザイナー・森永邦彦さん)
以前、Shift Cで紹介した通り、ヘラルボニーはパリに子会社を置き、パリコレのタイミングで展示会も行っていたが、その頃には既に今回のプロジェクトは始まっていたようだ。
アーティストたちの作品から、命そのものを感じた
「1年半前から動き始めました。18名のアーティストさんたちが在籍している3つの福祉施設にお邪魔して全員とお会いして、皆さんとても目がきれいなのが印象的でしたね。
言葉でコミュニケーションを取るのが難しい方もいましたが、例えば幼い頃に聞いた曲の旋律を数字にして描いている人や、建築士だった父親の仕事の影響から、設計図のように定規を使って絵を描いている人など、それぞれの作品の背景などを知ることができました」(森永さん)


彼らの作品を単なるアートではなく、『命の結晶そのもの』と感じ、このコレクションでは『服に命を宿す』ことを目指したのだという。まさにコレクションのテーマとして掲げている『生命の可視化』である。
なお、18人のアーティストのうち鳥山シュウ、中川ももこ両氏はパリに赴きランウェイでショーを観覧し、後日パリで行われた展示会でライブパフォーマンスを行なった。
「生命の可視化」というテーマに、ブレス バイ デルタが共鳴
そして現在、代々木上原のBREATH BY DELTA(ブレス バイ デルタ)で、コラボコレクションを中心にした先行予約と、アンリアレイジの定番アイテム「BALL SHIRT」が展示販売されている。ちなみにブレス バイ デルタでのアンリアレイジの取り扱いは初めてだ。
「今回のコレクションを見て、これまでにない突き抜けたクリエイションに感銘を受けました。
『生命の可視化』という今回のテーマが、我々ブレス バイ デルタの『環境と人権を考える』というコンセプトにぴったりだったこともあり、アンリアレイジのチームとぜひ何か一緒にやりましょう、という話になったんです」(ブレス バイ デルタオーナー、ディレクター 大倉綾さん)
まさに必然とも言えるようなポップアップなのだ。


服のプリントには水使用量を削減したサステナブルな技法が使われていたり、店内にはパリコレのランウェイに登場した動く服もトルソーで展示されていたりと、注目ポイントが多数ある。ぜひ期間中に店頭で衣服と作品に触れてみてほしい。

【アンリアレイジ】×【ヘラルボニー】EXHIBITION@ブレス バイ デルタ
開催期間:2025年12月3日(水)〜14日(日)
住所:東京都渋谷区上原1-33-16
営業時間:13時〜20時(土日祝12時〜) 火曜休み
TEL:03-6804-7130
