• トップ
  • Learning
  • Shift C公式アンバサダー財前雅が気になるブランドJUNA JUUに会いに行ってみた!

ブログ|2024.12.04

Shift C公式アンバサダー財前雅が気になるブランドJUNA JUUに会いに行ってみた!

今月Shift Cの公式アンバサダー「シフトチェンジャー」としての活動をスタートさせた現役大学院生の財前雅さんによる新連載。ときに気になるサステナファッションの発信地に足を運び、ときに注目しているブランドを紹介していく。第一回は友人のSNSで知って気になっていたJUNA JUUのデザイナー、高山友菜さんに会いに行った。

撮影;山下陽子 原稿:吉野ユリ子

Share :
  • URLをコピーしました


財前 雅
(写真上・左)
早稲田大学大学院在籍、学校心理学専攻。2024年11月、Shift C公式アンバサダー「シフトチェンジャー」就任。ビーチクリーンを行う学生団体「NAMIMATI」アドバイザー。「コーチトピア」アンバサダー。

高山 友菜(写真上・右)
JUNA JUUデザイナー。大学英文科卒業後、服飾専門学校で学んだのちJUNA JUUを立ち上げる。生産から販売まで在庫を持たず、すべて注文後にハンドメイドで製作している。

「実は大学時代はフライトアテンダントを目指していたんです」

財前雅さん(以下 財前) JUNA JUUのお洋服が本当に可愛いと思っていたので、今日は本当に嬉しいです。いろんな質問をさせてください。そもそもファッションに興味をもったのはどんなきっかけだったのですか?

高山友菜さん(以下 高山) うちは母がファッション好きだったので、母の買うファッション誌を自然と見ていたんです。オードリー・ヘップバーンが大好きで、中学生くらいの頃には黒セーターに黒パンツのコーディネイトをコピーしたりしていました。でもファッションはあまりにも身近な存在で、人より特別ファッションが好きだとは気づかなかったんです。

財前 中学生の頃からオードリー・ヘップバーンをお手本にしていたなんて素敵ですね!そこからファッションデザイナーになるにはどんな道のりがあったのですか?

高山 大学は英文科で、卒業後はフライトアテンダントになりたいと思っていたんです。ところが大学3年の時にコロナ禍になり、エアラインはリクルートを中止。代わりに何をやりたいんだろう?と考えたけど何も浮かばず悶々としていました。そうして数ヶ月したある日、「あ、ファッションだ!」と。

財前 突然!?

高山 そう、これが自然な道のりだ、って、ピンときたんです。そこからはギアを100%切り替えて、洋服作りを学んでいた友人を家に呼んで作り方を教えてもらったり、卒業後は専門学校で英語を教えながら、夜ファッションの専門学校に通って学んだり。

財前 急展開! 大学でもファッションを学んでいたわけではなかったんですね。

高山 ただ、授業で映画「トゥルーコスト」を観たのは心に強く残っていましたし、今思えば大きな影響を受けていますね。

財前 アパレルメーカーなどに就職するという選択はなかったのですか?

高山 …全く思いつきませんでした(笑)。ファッションをやりたい、と思いついた時点で、「自分のやりたいこと」を実践するんだというイメージしかなかったんだと思います。

財前 素敵です。それからここまでのキャリアで、大変だったことはどんなところですか?

高山 うーん、ずっと大変といえば大変です(笑)。ブランドを立ち上げたのは2、3年前ですが、たったひとりでゼロから初めて、デザインも仕入れも縫製も販売も、全部ひとりでやっているので。SNSのフォロワーも最初は友人と家族だけ、というところからスタートしています。無謀なんです(笑)。

財前 ひとつのブレもなく、信じているものを作ろう、という思いがあったんでしょうね。

「見た目だけでなく、作られるプロセスも美しい服しか作りたくない」

財前 JUNA JUUとして大切にしていることはどんなことですか?

高山 絶対に譲れないのは、「キャラクターのないものはデザインしたくない」ということ。それはブランドとしての確固たる信念です。労働搾取をしないこと、完全受注生産で廃棄を出さないこと、ということもそう。洋服以前に、私自身がそういう生き方をしていたいという思いがあるので。

財前 ファッションブランドをする上で考えたことではなく、サステナビリティを前提として考えていたんですね。

高山 前提がサステナビリティというのとは、ちょっと違うんです。私の軸はあくまでファッションブランドとしてクリエイティビティや美しさにこだわっています。もちろん、ファッション業界の抱えている問題はすでに知っていましたから、自分が労働搾取に基づいたブランドを作るという選択は最初からありませんでした。ただ、「エシカルな選択が正しい!」みたいなことを言うのは、別の選択をしている人を悪にするのと同義ですよね。そんなふうに白と黒で敵対構造を作って分断することは誰にとっても良くないことだと思っていて。そうではなくて私はただ美しいものを作るファッションデザイナーでありたい。そして美しさって、外見だけではないですよね。人間だって、容貌がきれいな人はいるけれど、それは容貌がきれいなだけであって、内面の美しさが伴って初めて美しい人になると思うんです。それは洋服にも言えることで、ただ形がきれい、色がきれいというだけでは美しい服とはいえない。どういうものから、どういうプロセスで作られたか、そのストーリーが美しくなければ、美しい服とはいえないと思うんです。

財前 すごい素敵な考えですね!!!!!!

高山 ありがとうございます。権力やお金を持った人たちが、そうでない人たちから搾取する構造は、この世の中で一番醜いものだと思うから、私はファッションデザイナーとして、醜いものを作りたくない。

財前 私も小さい頃から、人の美しさは外見じゃないと言われてきましたが、お洋服に対してもそういう捉え方をするのって本当に素敵です。

高山 そのためにも私は、お洋服をどれだけ美しく、魅力的に見せるかが大事だと思っています。

財前 私はJUNA JUUのデザインが本当に好きなんです。アメリカにはありそうだけど日本にはなかなかない、クラシカルでセクシーでかつフェミニンなこのテイストが絶妙に好みで。デザインのインスピレーションはどこから沸くのですか?


BELLA オープンバック ドレス ¥ 23210(税込)

高山 オードリー・ヘップバーンやグレースケリーなどのコスチュームですね。1920年代、‘50年代、’90年代が特に好きで。この3世代に生まれたデザインはいずれもタイムレスな美しさがあると思います。

財前 めちゃくちゃ共感します! ダイアナ妃のお洋服とかも素敵でしたよね。

高山 好きです。素敵ですよね。

財前 逆にトレンドって意識したり、デザインに取り入れようと考えたりしますか?

高山 自分のデザインに取り入れようと思ったことはないですね。

財前 さすが。では次にこんなお洋服を作りたい、という目標は?

高山 今作りたいのは売る予定のない服。ブランドのアイデンティティを表すような、クチュールに近いドレスを作りたいですね。

「良いものを大切に着る方がかっこいい、っていうメッセージを出していきたい」

財前 では、今のファッション業界に対して感じていることはありますか?

高山 ファストファッションがもたらした環境への影響やフィリピンやバングラディシュで製造に携わってきた方々の大変さはありますが、ファストファッションだって、悪いことをしようと思って始めたわけじゃない。安くておしゃれなものを誰でも手に入れられる環境というのは、画期的だったと思うんです。ただ、度が過ぎてしまっただけ。だから一方的に非難するのではなく、みんなで一緒に変えていければと思います。それにファストファッションを作っている大企業というのは消費者の鏡ともいえますから、消費者の行動が変われば企業も変わります。だから「こっちの方がクールでセクシーだよ」っていうことを私たちがちゃんと見せていければ、と。

財前 あっちが悪い、こっちがいい、じゃなくて、こっちの方が楽しいよ、素敵だよ、っていうのを見せるんですね。

高山 今ってまだ、消費者側もお洋服をたくさん持っている方が幸せっていう価値観があるから企業もたくさん売ることを基準にしてしまうけれど、消費者も企業も、数ではなく質に重点が移って、どれだけ質のいいもの、価値のあるものか、っていう基準にシフトする流れができたらいいなと思います。

財前 今もクリスマスやブラックフライデーなどで大人買いするっていう雰囲気はあるけれど、本当に質のいいものを厳選して大切に着る方がかっこいい、っていうメッセージを広めていきたいですね。

財前 では最後に、プライベートで、ご自分のファッションのポイントを教えてください。

高山 バランスを大事にしています。お洋服の色が華やかならメイクやアクセを抑え、逆に黒ならメイクやアクセで遊ぶとか、ボトムスがタイトだったらトップスはふんわりしたデザインを選ぶとか。

財前 シルエット!確かに大事ですね!私も意識しよう。今日は素敵なお話をたくさん、ありがとうございました!ますますJUNA JUUが好きになりました!

インタビューを終えて…

JUNA JUUの服がなぜこんなに印象的なのかわかりました!

「憧れのブランド『JUNA JUU』の高山友菜さんにお話を伺うことができ、とても素敵な時間を過ごせました。特に、穏やかで温かな語り口で『内側から美しいお洋服を作りたい』 とおっしゃったことに深く共感し、JUNA JUUの洋服がこんなにも印象的で優美な理由を強く感じました。纏う人の美しさを引き立てるだけでなく、服そのものが美の物語を語っているようでした。ファッションが大好きな私にとって、この出会いを機に、洋服選びに『美しいお洋服』という視点を取り入れようと決めた、特別な一日になりました」(財前)

JUNA JUU

HP:https://www.junajuu.com/?lang=ja
Instagram:https://www.instagram.com/juna__juu/
※すべてのアイテムは、注文・支払い後に製作されるため、商品の日数についてはお問い合わせを。

Share :
  • URLをコピーしました

Learning他の記事を読む

絞り込み検索