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エディターズコラム|2023.12.13

サステナブルファッションのアイデア:お金がかからないのに効果大「捨てない文化」

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今回は、そもそもサステナブルファッションとはなんだろう?ということを考えてみたいと思います。環境問題、労働問題、資本主義、消費社会・・・いろいろな要素が絡み合うトピックではありますが、複雑だからこそ一旦少し引いた立場から考えてみましょう。

サステナブルファッションとは「持続可能なファッション」という意味ですが、何をすればファッションを持続可能にできるのでしょうか?

この記事で強調したいのは、サステナブルファッションとは環境や社会に配慮した服を買うことだけではないということです。ファッションを持続可能にするために、買い物の仕方を変える以外にどんな方法があるのでしょうか?

サステナブルファッションの解像度を上げる10の視点」で10項目のサステナブル視点をまとめていますが、オーガニック、フェアトレード、持続可能な素材、動物福祉、適量生産など、服を作る際に参考になる視点に混ざって「捨てない文化」という項目があります。

捨てない文化とは、一度手に入れたものをなるべく長く使用することで、新たな生産や廃棄によって引き起こされる環境負荷を減らす考え方のことです。この方法は、お金がかからないにもかかわらず効果大、コスパ最強で誰でもすぐに実践できるサステナブルファッションのアイディアです。

一度惚れたのも何かの縁。大切なパートナーのように服を扱い、少なくとも3年以上は一緒にいられるといいですね。壊れたらお直しをする(自分では無理でも、街のお直し屋さんにお願いする手も)のもお勧めです。

服が捨てられたり着られなくなるのは多くの場合、破れたりほつれたりといった物理的な理由よりも、飽きてしまった、なんとなく出番がないという、どちらかと言えば感情的な理由。お直しをしながら愛着を育むのはそんな服に対する「感情的な寿命」を伸ばしてもくれます。

筆者は先日、亡くなった祖母のワンピースを自分のジャケットに仕立て直してもらったのですが、テイラーさんの提案で、余った生地で3歳の娘のワンピースを作ってもらいました。祖母と娘は会ったことがないのですが、家族4世代がつながるとてもスペシャルなアイテムとして大切な日に活躍しています。

とはいえ、新しい服に袖を通す時のワクワク感は捨てがたいものですね。ファッションは自己表現手段ともよく言われますが、年齢を重ねたり、職場が変わったりなど、自分が変化すれば、いままでの服がしっくりこなくなることももちろんあります。

そんなときは本当に気に入ったものを購入して、新品の服と真新しい自分を楽しみましょう。その際、できれば姿勢や理念が美しく共感でき、応援したいと思えるブランドから購入すれば、その美しさを自分のものにできます。Shift Cのレーティングはまさにこの行動を簡単にしてくれる、とっても有用な情報ですね。

納得して手に入れた服を、毎日の生活の中で長く、手入れをしながら着ていくということ。そして自分の満足感や豊かさを感じられる瞬間を噛みしめていくこと。それは、単に気に入った服をお店で買って身につけているというよりも、服と自分をケアしながら、心地よい関係性を築いていっているという感覚に近いのかもしれません。

恋人のように、とは言い過ぎかもしれませんが、みなさんも大切な服と美しい関係性を築いていってくださいね。

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本記事は日本のユーザーの方のために、「多様で、健康的なファッション産業をつくる」ことをミッションに活動する一般社団法人unistepsが執筆しています。

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