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ライフスタイル|2026.09.08

小泉今日子さんが声で届ける「アスモリ」中間報告。栗駒山に3000本の木を植えよう

小泉今日子さんの思いで始まった「明日の森プロジェクト」。現在、2,541本の寄付が集まっている。3000本のゴールに向けて、さらにこの秋に栗駒山に登って行う植樹について、主催する小泉さん、エコラ倶楽部の大井代表、UPDATER大石代表の3人が語った。

原稿:柿本真紀 写真:坂本あゆみ(kukuru)

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2026年1月〜5月に催された、小泉今日子さんの全国ツアー「KK60 ~コイズミ記念館~ KYOKO KOIZUMI TOUR 2026」では、カーボン・オフセットプロジェクト、明日の森プロジェクト、きみのとくとう席プロジェクトという3つの取り組みが実施されました。「還暦お祝いのお花や贈り物を辞退し、どんぐりの森づくりに」「子どもたちに文化的な体験を」という小泉さんの強い意志のもと行われた3つのプロジェクト。その中の1つである「明日の森プロジェクト」(略称アスモリprj)。「人と自然が、心地よく暮らせる森をつくりたい」という彼女の思いから始まったこのプロジェクトは、株式会社明後日、NPO法人エコラ倶楽部、株式会社UPDATERの3社合同による寄付企画となっています。

「宮城県栗駒の山にどんぐりの苗木を植える」 という具体的な目標に向けて一歩を踏み出してみる

近年、熊を筆頭とした野生動物が山から降りてくることが問題となり、ニュースでも頻繁に目にするようになりました。そういった出来事がどうして頻繁に起こるようになったのか。その課題に対しては、山の循環や昔ながらの姿を少しずつ時間をかけて取り戻していくことが大切です。

明日の森プロジェクト」は、宮城県栗駒の山にどんぐりの苗木を植え、実るまでの約10年間寄り添いながら森を育てていきます。1口1,000円から参加することができ、6口で苗木1本を植樹します。

「地球、未来、動物、自然、環境などのことを誰しも何かしら考えていますが、何かしたいと思っても何をどう始めていいのか分からないものですよね。森を豊かにしましょうと寄付を募っても、それがどこの森でどうなっていくのか分からずに寄付するより、「栗駒山に3千本の苗を植えましょう」という話だとちゃんと顔が見えて、自分ごとになると思うんです」と話す小泉今日子さん。
だからこそ、こまめな中間報告は大切だと捉えており、寄付してくださった方々への第2回の中間報告として、小泉今日子さん、NPO法人エコラ倶楽部の大井氏、株式会社UPDATERの大石氏の3人によるYouTube動画が収録されました。

YouTube収録後の3人にさらにお話を伺いました。

――全国ツアー「KK60 ~コイズミ記念館~ KYOKO KOIZUMI TOUR 2026」を通して、“脱炭素”“森づくり”“子どもの体験格差”の3テーマに力を注いだとのことですが、この3テーマである理由は何でしょうか?

小泉今日子さん(以下敬称略)
UPDATERの大石さんとはTBSのラジオ番組「サステバ」で毎週ご一緒させていただいていて、その番組内で様々な悩み事やちょっとしたモヤモヤ、社会活動などについてお話をしています。話している中で、自然とこの3つのテーマに絞られていきました。


例えば子どもの体験格差ですが、子どもという感受性が豊かで柔らかい時期にたくさんのものに触れてもらえたらいいなと思うんです。私自身がエンターテイメントの世界にいますが、早いうちにエンターテイメントに触れてもらえることは未来に対する夢や希望がより一層広がるんじゃないかなと思っています。コンサートにも様々な理由で来ることが難しい子たちがいると思うのですが、少し席を空けてあげれば、そのスペースと来ることが難しい子どもたちをUPDATERさんが繋いでくださいます。アーティストなら、少し席を開けるということは誰でもできることだと思うので、多くのアーティストに繋げていきたいなと思っています。


森に関しては、熊さんのニュースを見ていてどうしても胸が痛んだことがキッカケです。誰も悪くないのにという気持ちになってしまう。けれど、人間が暮らしていく上で、今の状態だと熊という存在が脅威になってしまっている。そういった状況を解消するためには何ができるのだろうという発想から「明日の森プロジェクト」が生まれました。時間がかかる活動ではあるので、私たちが生きている間に到達できない未来だとしても、今始めることで未来へと繋げていってくれる人たちが生まれるということが希望になるのかなと思っています。

左 大井明弘/日本の木材を使った家づくりを行う「アトリエDEF」代表。企業や自治体の森林整備にも数多く携わる。理事長を務めるNPO「エコラ倶楽部」では、楽しみながら森をつくる体験を提供する。 右 小泉今日子/歌手、俳優、執筆家として活躍。2015年に株式会社明後日を立ち上げ、舞台・映像・音楽・出版など幅広いジャンルの作品をプロデュースする。還暦を迎え全国ツアー「KK60 ~コイズミ記念館~」を開催。

――気になる問題は世の中に多く、どれに対してどう動いていいのか分からないという人も多いかと思います。実際に動いていらっしゃる3人の方々から、最初の一歩へのアドバイスはありますか?

小泉さん
昔から感じていたことですが、私自身もどう行動していいのか分からなかったんです。TBSラジオ「サステバ」で大石さんたちに出会えたことで、自分自身の疑問やモヤモヤをすぐ具体化していただけるので、それによって動けるようになっていったという感じがあります。


それに、例えばBTSって寄付活動にすぐ動くんです。それぞれが自分の関心があることに対して動いていて、自分が芸術系の学校を出ているという理由からそこの学校に寄付をしたり、自分が動物を飼っているから動物保護団体に寄付をしたり、それぞれの関心に対して若い時から動いています。それに合わせて、韓国で何か大きな事故などが起きた時もグループですぐ寄付をしていて。そういうことにもすごく影響を受けています。若い子たちがこんなにも世の中や人のことを考えて行動しているのに、私はどうした?という気持ちになったりもして。私はそうして彼らから刺激を受けましたが、私が行動することでそういう刺激を受けてくれる人も生まれていって、それが横につながっていったらいいなと願っています。

大石さん(株式会社UPDATER)
「サステバ」の中でも今日子さんはおっしゃっていますが、まず知ることが大事ですよね。知ることそのものが、社会をアップデートしていくことに繋がると思うんです。大きなことをするのではなく、身のまわりで頑張っている人の背中をちょっと押してあげる、少しだけ支えてあげる、それだけで十分世の中のアップデートに繋がっていっていると思います。

小泉さん
身近なことから目を向けるのはいいかもしれませんね。例えば、目の前で子どもが転んだら起こしてあげる。お母さんが腰が痛いから荷物を持ってあげる。それが当たり前にできる人になっていき、そういう感覚で社会とつながっていくということが蔓延していくといいなぁと思います。それは何かに絶対繋がっていくという気がします。

大井さん(NPO法人エコラ倶楽部)
身近なことなんですよね。例えばお箸ひとつ。国産の木で作ったお箸に変えたり、それを持ち歩いてみる。それだけで自然を大切にすることに繋がっていくんですよね。

小泉さん
本当にそうですね。お買い物をしている時も、プラスチックと木のお箸があった時に、木のお箸のほうがいいな。そしてそれが国産の木だったら日本の中で循環できていく。そういうことですよね。

大石さん(株式会社UPDATER)
そう考えると、例えばチョコレートだって顔の見えるチョコレートの方がいいし、子どもだって誰だって社会をちょっと良くすることに参加できますもんね。

大石英司/広告制作会社、印刷会社を経て2011年にみんな電力株式会社(現:株式会社UPDATER)を創業。みんなで社会を変えるをスローガンに、衣食住さまざまなサービスの”顔の見える化”に取り組む。今回植林する宮城県の栗駒山にはここ10年ほど通い森林整備を行う。栗駒山の草刈りはUPDATER社員の研修にもなっている。

小泉さん
過程で知っていき、見る目を養っていき、そういうことが大きなところに一歩一歩繋がっていくんじゃないかなと思います。

大井さん(NPO法人エコラ倶楽部)
例えばコンビニやスーパーで、お弁当買った時に割り箸がついてきた時、これはどこの木なのかと考えるだけでも一歩だと思いますよ。どこの木なのか見ることが習慣付けられていくってこともまた一歩ですよね。 そんなに大きなことじゃなくていいと思うんです。

――小泉さんはお二人と活動するにあたって、ご自身の感覚などに何か変化はありましたか? 

小泉さん
変化はまだちょっと感じていないですが、とにかく嬉しいです。何かやりたいけれど、何をどうできるのかわからなかったことが、魔法のように今現実になっていて。そしてそれをファンの方たちもすごく興味を持ってくださって、積極的に参加してくださっていて、夢が叶っている状態という感じです。ファンの方々からは「何から動いていいのかわからなかったけど、ニュースなどを見て胸を痛めてきました。こうした活動をしてくれて、自分が微力ながら参加できて嬉しい」という声が圧倒的に多く、とても嬉しいです。

大石さん(株式会社UPDATER)
今小泉さんが少し休んでいても、変わらず「サステバ」をずっと聞いてくれていて、知るということをどんどん深掘ってくれたりしているので、やはりきっかけという意味でいっても本当に小泉さんの存在は大きいですよね。 

小泉さん
知るということは本当に、見えること、聞こえてくることに繋がっていくと思うんですよ。 知らなかったら流れていくものが、知ることで、あの話をしているのかと理解できて立ち止まって考えられる。そうしてどんどん広がっていく。
興味があれば、個人でも法人の方でも気軽にプロジェクトに参加してくれたら嬉しいなぁと思っています。気持ちがある人たちとどんどん繋がっていって、今度はこういうプロジェクトをもっと大きくみんなでやっていこうという話になったり、そうして派生して広がっていったらすごく素敵だと思うんです。今回は森だけれど、次は海を綺麗にするという活動もしてみようというような。例えばそれがビーチクリーンをしたとして、その海洋廃棄物で何かを作ろうというアイデアが浮かび、アパレルの会社さんが入ってきたり。いろいろな方向にどんどん発展していけば、世の中が良くなるんじゃない?と思うんです。

「こんなにたくさんの方々が協力してくださっているプロジェクトなので、秋には植樹に私も足を運ぼうと思っています。ちゃんと自分の目で見て手を動かさないと、皆さんにお話しできないですから。寄付してくださった方々は私たちを信頼して参加してくださっているので、責任を持って説明できるような状態でいたいと思っています」とYouTubeでもお話ししていた小泉さん。秋にはまた宮城県栗駒山から植樹レポートをお伝えします。 

9月7日現在、あと459本で達成予定!

「アスモリ× KK60アンコールプロジェクト」
なお、8月20日から9月30日(23:59締切)までに寄付いただいた方は「アスモリ× KK60アンコールプロジェクト」として、全国の映画館にて上映されるENCORE VIEWINGにて、お名前を掲載した動画を、本編上映前に上映いたします。さらに、年内にリリース予定の「KK60 ライブ映像商品(生産限定盤のみ)」にもお名前が掲載される予定です。

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編集/ライター/ディレクター
柿本真希
2児の母。様々な媒体にて、ファッション、暮らし、食、女性の生き方についてなど幅広いジャンルの編集・執筆・インタビューを手掛ける。2012年から2年半の間、母子留学でニュージーランドへ。帰国後は編集ライターに加え、ディレクションやキャスティングなど多岐にわたって活動中。

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