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ファッション|2026.10.09

ユニクロで古着を売ってるのを知ってた?循環型社会を目指す、RE.UNIQLOの試み

日本のカジュアルファッションを代表するユニクロは、2024年から古着の販売を行なっている。この取り組みは国内に設置された回収ボックスで集められた衣服を選別・再販しているもので、一着の服をより長く着てもらうことを目的としている。その背景には、“消費者が本当に必要としているものを届ける”という企業のミッションがあるようだ。

原稿:横山佐知

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2024年より、国内の3店舗で古着の販売をスタート

ユニクロは国内に約800店舗、海外に約1,750店舗あり、一部を除く各店舗に回収ボックスが設置されている。これは循環型社会に貢献するための取り組みである「RE.UNIQLO」のひとつだ。
その目的は、破棄される衣服の量の減少(REDUCE)、古着として販売や難民支援としての衣料寄贈(REUSE)、衣服の原料や資材として再利用(RECYCLE)の3つである。

古着の販売は、2023年10月に原宿店でのポップアップでトライアルを行い、その後2024年より世田谷千歳台店(東京*現在は改装工事のため一時閉店中)、天神店(福岡)、前橋南インター店(群馬)の3店舗で常設販売をスタートさせた。
今回は改装工事で閉店中の世田谷千歳台店に代わって、2026年6月より古着販売を始めた新宿三丁目店を訪ねた。

古着の価格は新品よりも約60〜70%安く設定

2フロアのうちの2階部分にある古着コーナーを覗いてみて、その量に圧倒された。アイテムもカラーバリエーションも幅広く、古着コーナーで売られているものだけでフルコーディネート揃うのでは?と思うほど。
何よりも、その金額に驚かされる。安いのだ。

「商品によりますが、基本的に価格は新品よりも60〜70%安く設定しています。

回収ボックスの活用方法は国によって違って、日本国内で回収されたものは国内で選別し、リユースできるものは洗浄してから販売しています。シーズンによって商品を入れ替えていて、オフシーズンのものは倉庫でキープしています」(ユニクロ・広報担当、以下同)

現行品にはない懐かしいモデルを探す楽しさも

訪れた時は、秋物のコートやフリースなどが色ごとにグラデーションさせて並べられていた。
今は製造されていない柄物や、パイピングが施された以前のデザインのフリースアイテムなども並んでいて、普通に“古着屋でディグる”ような楽しさがあるのだ。

もちろん同じ店内では新品の商品も販売されている。新品が売れなくなるのでは?という心配はないのだろうか。

「衣服を循環させる仕組みを作るのは企業としての責任と捉えています。ですから古着の販売がビジネスの妨げになるとは考えていません。 現在、古着販売の収益の一部は、国連UNHCR協会などへの寄付や、衣服の循環活動に活用しています」

古着を販売する店舗のチョイスは現在トライアルの段階だという。この新宿三丁目店の古着コーナーを見て、『ユニクロって古着の販売をしているんですね!?』と問い合わせてくるメディアも多いそうで、企業の取り組みを発信する場所にもなっているようだ。

また新宿三丁目店以外の2店舗にも、それぞれ客層に特徴があるという。
前橋南インター店(群馬県)はロードサイドにあって家族連れが多く、唯一キッズ古着を扱っている。
天神店(福岡)は駅近の好立地で古着屋が多く集まるエリアに近いということもあり、感度の高い若者が多く利用しているとのこと。

20年前から衣服の回収をスタート

ユニクロの衣服の回収には歴史がある。1990年代後半のフリースの大ブレイク直後の2001年にフリースの回収をスタートし、2006年には全商品の回収をスタートさせているのだ。

回収した衣服は今回紹介している古着としての販売だけでなく、必要な地域に、必要なものを必要な量を届けらえるように、国連のUNHCR協会とパートナーシップを結び、寄贈を行っている。

海外店舗でも共通言語となっている「有明プロジェクト」

ユニクロを運営するファーストリテイリング社は、2017年より「有明プロジェクト」を始動している。これは、消費者が本当にほしい商品だけを作り、無駄な商品・在庫を作らないことで、 環境負荷の低減を目指すものだ。『無駄なものを作らない、運ばない、売らない』ことと事業を拡大させることの両立は難しいことだが、あえてそれを目指し、徐々に成果は出ているという。

そのための大切な要素の一つが『消費者の声を活用する』ことだ。カスタマーセンターへの意見のみならず、商品のレビュー、チャットボット、店舗スタッフからのフィードバックなど、世界中の消費者から届いた声は2025年8月期には年間3,900万件以上も集まった。
これらの情報から、何を必要としているのかを分析し、商品に落とし込むようなシステムを構築している。

EUではESPR(持続可能な製品のためのエコデザイン規則)に基づき、衣類・フットウェア等の未販売品の廃棄を禁じる規則が2026年7月19日より大手企業へ先行適用されている。

これにより売れ残り商品の情報開示が求められており、ユニクロも関連情報を開示している。

「当社としては、規制への対応にとどまらず、『廃棄を前提としない事業運営』を目指しています。今後も需要予測の高度化や寄贈・リペア・アップサイクルの取り組みを通じて、商品の価値をできる限り長く活かしながら、廃棄削減に取り組んでまいります」

ユニクロ 新宿三丁目店

住所:東京都新宿区新宿3-13-3 新宿文化ビル1-2F
電話:050-3098-0759
営業時間:11時〜21時

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ライター/エディター
横山佐知
出版社勤務を経て2022年にフリーランスに転身。趣味は旅とランニングと登山とお笑い鑑賞。

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