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ニュース|2026.08.03

「着なくなった衣服に、次の使い道を。」JSFAが47都道府県すべてをカバーした衣類の回収拠点検索ページを公開

街で見かける回収ボックスだが「どこで出せる?その前に修理や買取はできる?」と悩むことも多いはず。そんな身近な疑問に応え、全国の受け入れ場所やリペア情報を一括で探せる便利なツールが登場した。

原稿:白石 綾

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ジャパンサステナブルファッションアライアンス(JSFA)とは?

ジャパンサステナブルファッションアライアンス(以下、JSFA)は、一社では解決しづらい業界課題に対し、企業同士で連携して取り組む組織だ。きっかけは2020年10月から開始した環境省の勉強会。議論の場を継続しようと参加企業の呼びかけによって2021年に発足した。衣類の原料となる素材から小売まで幅広い業種が名を連ね、現在は正会員・賛助会員あわせて75社が参加する。2025年8月には一般社団法人化も果たした。掲げるのは2050年度までの「ファッションロスゼロ」と「カーボンニュートラル」の実現だ。

第6回年次総会、会員企業による集合写真(2026年7月23日)

「検討」から「実行」のフェーズへ、5年間の歩み

JSFAは発足から約5年間、まずは業界の実態把握と勉強会に力を注いできた。カーボンニュートラルの実現に向けて、GHG排出量の把握。2023年6月からScope3の簡易算定を継続的に実施しており、算定済企業は2023年9月当初の22社から52社へと増え、算定完了率は約7割まで伸びている。

並行して、企業同士の話し合いにとどまらず、環境省や経済産業省といった行政への政策提言も重ねてきた。行政による衣料回収のガイドライン整備や、リユース品の輸出ルールの適正化などを求める提言はその一例だ。また世界のサステナブルファッション事情もいち早く共有し、国内の対応を後押ししてきた。

こうした積み上げを経て、活動の軸足は「検討」の段階から「実行」の段階へと移っているという。

その中で、課題の一つとして挙げられたのが工場のカーボンニュートラルだ。JEPLAN代表取締役執行役員社長でJSFA共同代表を務める髙尾氏は、「日本の衣類の98%が輸入であり、海外の委託先工場に直接関与するのが難しい。政策提言を行い、法律やルールメイキングなど強制力を持ってやれるかどうかというところが大きなポイントになる」と語った。

工場の脱炭素化は、海外の生産現場と向き合う長い道のりのテーマだ。一方でJSFAが掲げるもう一つのゴール「ファッションロスゼロ」に向けては、私たち生活者にとってもっと身近なところから着手が進んでいる。その中でも、いち早く私たち生活者の目に触れる「実行」の形になったのが、次に紹介する回収拠点マップだ。

全国2,585拠点、47都道府県すべてをカバー!服の「次の行き先」が一目でわかるマップ

2024年に国内で新たに供給された衣服は約82万トン。そのうちの約7割にあたる56万トンが手放され、その多くが焼却などで捨てられていると推測されている。(※) この「捨てる以外の選択肢」を誰でも簡単に見つけられるようにと、JSFAは今年7月、衣類回収拠点の検索ページを新たに公開した。

JSFA加盟企業はこれまでも、ジェプランの「ブリング(BRING™)」やエコミットの「パスト(PASSTO)」、ゴールドウインの「ゴールドウイン・リペア・サービス(Goldwin Repair Service)」など、それぞれ独自の回収・修理の仕組みを持っていた。その中で、拠点が数千か所に及ぶ企業もあれば、直営店舗での受付のみという企業もあり、規模も方法もまちまちだった。情報が各社ごとに散らばっていて、生活者からすれば「結局どこに何を持ち込めるのか」がわかりにくいのが実情だった。今回の検索ページは、企業連携プラットフォームという組織の特長を活かし、そうした情報を一つの窓口にまとめたものだ。

公開時点で全国2,585拠点を掲載し、47都道府県すべてをカバーする。都道府県を選んだあとは市区町村名でも絞り込めるため、自宅や職場の近くの店舗をすぐに見つけられる。検索は「リペア」「回収」「買取」という3つの目的別に分かれ、さらにバッグや靴といった小物の可否、費用が無料か有料か、持ち込み特典の有無といった条件でも絞り込める。

衣類回収拠点検索ページ(出典:JSFA公式サイト)

なお掲載は会員企業のうち、本取り組みに参加する企業のみ。期間限定の回収などは、このページでなくニュース欄で案内される。持ち込んだ服のその後の行き先の可視化は今後の課題としつつ、JSFAはまず、このページの存在を広く知ってもらうことに力を入れる方針だという。

JSFA回収拠点マップ作成WGリーダーである帝人フロンティア サステナビリティ戦略推進部 鈴木氏は、自治体などの回収との違いに対して、「行政の資源回収と競合するものではなく、生活者にとって選択肢を増やすことが重要だと考えた。買い物ついでに少量を出すなど、ライフスタイルに合わせて使い分けてほしい」とコメント。

「まだ着られるけれど、どうしよう」と迷ったら、まず自分の住む地域を検索してみてほしい。近所の回収BOXが、その服を次の居場所へと導いてくれるかもしれない。「回収拠点」検索ページからぜひチェックしてみて。

JSFA「回収拠点」検索ページ
https://jsfa.info/shop/


環境省 2024年版 衣服のマテリアルフロー 

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Stories behind 代表/鎌倉サステナビリティ研究所 スタッフ
白石 綾
アパレルブランドで販売や商品企画に携わる中で業界の課題を実感。イタリア在住をきっかけに、特に環境問題との関係に強い関心を抱く。2020年にMilano Fashion Instituteでサステナブルファッションを学んで以来、強い当事者意識を持ち、業界の問題解決に向けた活動を続けている。

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