ストーリー|2024.07.10

捨てる前にチェック! 服の回収スポットまとめ

着なくなった服を回収する店舗やサービスが増えている。廃棄物の量を減らせるほか、衣料品のリサイクルは新たに衣類を生産するための資源やエネルギー消費の節約にもつながる。今回は、おすすめの服の回収スポットや、主要なブランドをご紹介。

 

原稿:吉田茉央  写真:Unsplash

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服の回収サービスの利用方法と増加の背景

服の回収サービスには、店舗で自社ブランドの服を無料回収しているところや、自治体で回収している地域もある。最近ではフリマアプリで取引したり、リユースショップに持ち込んだりするケースも多いだろう。

近年では世界的なファストファッションの流行により、気軽に服を買い替えられるようになった。低価格でトレンドの服が購入できる一方で、短いサイクルで新しい商品を市場に投入するため、大量の衣類が生産され、大量に廃棄されている。

2021年に日本総研が発表した資料によると、国内での衣類の新規供給量が約80万トン。9割が使用後に手放されると推計して、このうち廃棄される量が約50万トンといわれている。多くの衣類が海外から届くため、輸送時に排出されるCO2も多く、衣類の生産に伴い水の大量消費や水質汚染なども懸念されている。

衣類の大量生産・大量廃棄問題に関心が高まる昨今、手持ちの服を処分する際には環境や社会に貢献できるようにしたいものだ。

服を回収するサービス5選

ここからは、服の回収サービスとして知られる主なサービスを紹介する。

200以上のブランドと連携。「服から服をつくる®」ブリング

BRING」は、使われなくなった服からポリエステル繊維を対象に独自技術でリサイクルをして、「服から服をつくる®」サーキュラーエコノミーを社会に実装しているブランドだ。着られる服はリユースに回し、ポリエステル以外の素材も協力企業と連携してリサイクルを行う。200以上のブランドと連携し、店頭や郵送で回収を実施している。

収拠点ごとに品目、回収量、出荷先を見える化する「パスト」

PASSTO」は、全国の公共施設や商業施設で回収を実施しており、世界各地に5,000超の再流通先をもつサービスだ。衣類は88%がリユース、10%がリサイクルされ、残り2%が廃棄処分されているという。独自開発のシステムで、回収から再流通までの状況を可視化。透明性の高い循環プロセスが構築されているのが特長である。

途上国の子どもたちにワクチンを届ける「古着deワクチン」

古着deワクチン」は、まだ使える服を有効活用するだけでなく、開発途上国の子どもたちにポリオワクチンを届けるほか、国内外にて障がいのある方の雇用・ビジネスを創出する仕組みをもつのが特徴だ。これまでに5,000万着以上の衣類を活かした実績をもつ。古着は原則すべて海外で二次流通されており、主に東南アジア・中東・アフリカへ、冬物はアフガニスタン、パキスタン、タイ北部の寒い地域で再利用されており、再利用できなかったものは再資源化しているという。

全国の商業施設や店舗で回収する「グリーンダウンプロジェクト」

Green Down Project」は、商業施設やアパレルショップをはじめ、全国各地で不要になったダウン製品を回収している。環境保全や障がい者の就労支援といった社会への価値提供だけでなく、洗浄に厳格な基準を定め、より高品質なダウン製品を製造しているのが特徴だ。ダウン率が50%以上の羽毛製品は原則すべて回収し、自社工場で解体・洗浄を行い、新毛よりもきれいな状態でリサイクルされる。

カーテンやリネンもOK。回収・再流通の老舗「ナカノ」

ナカノ株式会社では、ブランドを問わず全国から古着やカーテンなどを回収している。自治体などから回収した中古衣類の回収・再流通も担っており、衣類は古着として種類ごとに分別され海外に送られる。さらに、古着の一部や工場から排出された落繊維などを原料として、軍手やウエスなどのオリジナル製品を手掛けるのも特徴の一つだ。

店舗で服を回収するブランド11選

ここでは、自社製品を店舗で回収している主要なブランドを一覧で紹介する。一部ブランドでは、ポイントなどの特典が得られることもあるため、ぜひ活用することをおすすめしたい。

パタゴニア

ユニクロ

GU

SHIPS

■アーバンリサーチ

ZARA

無印良品

H&M

スノーピーク

■洋服の青山

■オンワード樫山

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