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ファッション|2026.03.31

オープンから5年目。スタイリスト木津明子さんによる「こども食堂レインボー」は今月も元気に営業中!

全国に1万箇所以上あると言われている子ども食堂の目的は食糧支援や孤食の解消、地域交流など。そんななか、ファッションスタイリストの木津明子さんが代表を務める「こども食堂レインボー」はユニークな存在のようだ。運営スタイルや行われるイベントなど、その内容と目的を取材した。

原稿:横山佐知

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スタイリスト木津明子さんのアクションに共感した人たちの支援によって運営されている

こども食堂レインボーに集まる子どもは未就学児から高校生まで幅広い。食事が終わったら室内や外で遊んで過ごす子もいる

「otona MUSE」「VOGUE JAPAN」などの女性誌で活躍するファッションスタイリストの木津明子さんがこども食堂レインボー(以下、レインボー)をスタートさせたのは2021年8月。世の中はコロナ禍で東京オリンピックが開かれていた頃だ。

きっかけは自身がシングルマザーになり区役所にシングルマザー申請に行った際に、補助を受けるための条件と、補助を受けたとしてもその後の大変さを知ったこと。自分事になって初めて気が付き、その帰り道に「こども食堂をやろう」と思いついたそう。

木津明子
神奈川県横浜市出身。「otona MUSE」「VOGUE JAPAN」などでスタイリストとして活躍中。2021年8月に「こども食堂レインボー」をスタート。2021年に一般社団法人化した

「両親は自営業で忙しく、いつも21時過ぎに近所の中華屋さんに家族で週4回、多いと昼夜1日2回行く時もあるほど通っていました(笑)。両親がとにかく忙しく働いていたのですが、そんななか英語スクールの先生や近所のおばさま方など、いろいろな大人に出会い見守ってもらったことが私の自分の人生の一部を作ったと考えています」(スタイリスト 木津明子さん、以下同)

子どもたちが安全でいられて、お腹いっぱいになれる場所を作る。それがレインボーを始めた理由だった。

木津さんのレインボー用のノート。献立や食材、支援先などのメモが

もともと料理を振る舞うのは好きだった木津さん。始めるにあたり、東京都内のフリースクールで食事を提供している料理研究家の寺本りえこ子さんに相談して、何度かその現場の手伝いをしながら、栄養バランスのとれたメニューの考察についてアドバイスをもらったのだそう。

育った街に恩返しをするために、洋光台でレインボーをオープンすることにした

メニュー看板。昼と夜では別メニューが用意されている

レインボーが開かれるのは月2回土曜日、現在の場所は横浜市磯子区にある洋光台北団地のラウンジだ。

「洋光台は私が育った街で、長女を産んだのをきっかけに戻ってきました。自分を育ててくれた街に恩返しをしたいなという思いで始めたんです。
最初は街のレンタルスペースなどで開催していたのですが、UR都市機構さんが私たちの活動に共感をしてくれて、今の場所を提供してくださるようになりました」

上:提供された野菜。中・下:メニューは毎回違って年越しそばやお餅など季節の行事に合わせたものも提供している

支援者への感謝の気持ちを込めて、食事チケットを用意している

入口に用意されている食事チケット。木津さんの仕事仲間や友だちをはじめ、今では多くの人たちからの支援を受けて運営している

レインボーで提供される食事は昼ごはん(12〜14時)30食、夜ごはん(17〜19時)30食、子どもは無料で大人は500円だ。もちろん団地に住んでいない人でも利用は可能。
運営にはBASEや銀行振込で募集している支援金で賄い、食材は主にレインボーの活動や考え方に共感している農家さんや企業から提供してもらっている。
ユニークなのは支援者の名前が書かれた食事チケットが用意されていること(匿名希望者の名前は記載しない)。

子どもたちは入店時にファイルからこの食事チケットを1枚選び、近くに置いてある缶に入れる。これは子どもたちが食べるのは“無料のごはん“ではなく、誰かからサポートしてもらっていることを実感してもらうためのシステムだ。

「こども食堂を始めるにあたって観ていたYouTubeで、子どもたちにご飯を提供している飲食店が紹介されていました。そこでは大部分が常連さんの支援によって賄われていて、子どもたちは壁に貼られている支援した人のネームプレートを取って、店主に渡すという流れになっていたんです。
顔を合わせたことのない大人と子どもが『一食のありがとう』で繋がっていくのが良いなと思ってレインボーでも取り入れることにしました」

スタッフを含め全ての人に生活がある。地域雇用を生み出すことも『こども食堂レインボー』の役割

スタッフはご飯を作ったり配膳をしたりと忙しい

この日のレインボーのスタッフは木津さんを含め4人、他にも運営をサポートするメンバーが20人以上いて、ボランティアではなくお給料を支払っているのだそうだ(※本人の希望によってはボランティアスタッフもいる)。

「子どもたちを長期的に守るためには単発ではなく、定期的に活動を続けていくことが重要。そしてこの活動を長く続けていくためには、人が必要。
ボランティアではなくお給料を発生させているのはスタッフ一人ひとりにも家庭があり、家族がいるからです。働いたらお金が発生するのは当たり前のこと。
子どもたち、周りの大人の方たち、支援者の皆さま、スタッフすべての人が気持ちよく笑顔になれることが、この『こども食堂レインボー』を長く続けていくことに繋がっていくと考えています」

食事だけでなく、学び、他の人たちと交流する場所になっている

クリスマス会などでプレゼントを受け取った子どもたち

レインボーでは多くのイベントが用意されている。
お正月の餅つき、雛祭り、子どもの日、夏祭りやクリスマスといった季節的なものや、プロの人がヘアメイクやヘアカットをしてくれるなどの子どもたちが喜ぶようなイベントや、性教育やお金に関する勉強会、環境を考える会などさまざまなジャンルの専門家を招いて話をしてもらう会も開催している。
筆者が行った日は横浜ジョイフルキッズというグループによるゴスペルコンサートが開かれていた。

横浜ジョイフルキッズによるゴスペルコンサート

レインボーに集まる子どもたちのうち、何人かはキッズスタッフとして手伝いをしてくれる。
子どもたちから「あーちゃん」と呼ばれる木津さんの存在は、なんだか寮母さんのよう(褒めてます)。

調理やお皿洗い、受付などを手伝うキッズスタッフ

「レインボーは5年目に入っていて、始めた当時はお母さんのお腹にいた子がおしゃべりしていたり、小学校高学年だった子が高校生になって料理やイベントを手伝ってくれたり年下の子たちの面倒を見てくれる子もいます。
自分たちがここで体験したことを、繋ごうとしてくれているんでしょうかね。
みんながレインボーで過ごしている時の笑顔を見ると、やってきて良かったと思うし、これからも続けていくエネルギーになります」

こども食堂レインボー

場所:洋光台北団地1街区11号棟ラウンジ(横浜市磯子区洋光台2丁目1-11-1階)
日時:月2回土曜日オープン*スケジュールはレインボーのインスタグラムで確認を
昼ごはん12〜14時、夜ごはん17〜19時、30食ずつ
子どもと学生は無料、大人は500円。予約不要
*支援方法に関してはレインボーのインスタグラム参照

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