発酵よもぎドリンクで、まずは一息
店内に一歩足を踏み入れると、植物が広がる空間が迎えてくれた。せっかくなので、まずは看板メニューであるよもぎを使ったドリンクをいただくことに。
「THE YOMOGI STAND」は、阿蘇で自然栽培され、一つひとつ手摘みされたよもぎを使用する、全国でも珍しい発酵よもぎの専門店だ。提供されるドリンクは、よもぎ本来の力を引き出した発酵エキスをベースにしており、甘味もよもぎそのものが持つものだという。抹茶ブームの次には「よもぎの波」が来ているという話に、わくわくしながら注文を待った。
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運ばれてきた一杯を口にする。飲み口はすっきりとしていながら、「これがよもぎの味か!」と驚かされるような野生味。優しい甘味が身体に染み渡るほどに、自分の中で不足していた何かが補充され、不思議と視界までがパッと冴えた気がした。
この場所がポップアップの舞台に選ばれたのは、必然だったのかもしれない。心と身体を整えるリトリートウェアブランド「ENSULO(エンスーロ)」のデザイナー・岡部健史さんは、「THE YOMOGI STAND」との出会いについてこう語る。
「自然由来の素材、休息の考え方、空間の雰囲気など、THE YOMOGI STANDさんが提案する世界観と、エンスーロが目指すものが自然に共鳴しました」
口の中で広がる優しい甘味にホッと一息つきながら、並んでいる服に手を伸ばしてみた。
研ぎ澄まされた「ジャパンモダン」
まず驚いたのは、その肌ざわり。とろんとした生地が心地よく身体に寄り添う。そして、無駄を削ぎ落としているのに、どこか奥行きを感じる色彩。デザイナーの岡部さんが「ジャパンモダン」と呼ぶそのデザインは、日本の伝統的な衣服が持つ美しさを、現代の都市生活に馴染むよう洗練させている。
この日本らしい佇まいは、海外からの観光客にも人気で、ふらっとお店に入った人が購入していくことも多いという。


自然由来の素材でありながら、お手入れがしやすい
エンスーロの柔らかな生地を支えているのは、トウモロコシやサトウキビ由来の生分解性※¹ の素材、『PIECLEX(ピエクレックス)』だ。これが、服を肌と同じ「弱酸性」を保ってくれ、うっとりする着心地を与えてくれている。
面白いのは、身体を動かすたびに生じる微弱な力が、生地を清潔に保つ抗菌効果※² を生むという仕組み。一般的な衣類の抗菌防臭には薬剤を使うが、それを一切使わず、この効果は洗濯を繰り返しても落ちることはない。
「長く着るためには、お手入れのしやすさもデザインの一部なんです」
そう語る岡部さんの言葉には、繊維商社の現場で感じてきた、大量生産・大量消費に向き合い、長持ちするものづくりで応えようとする誠実さが宿っている。
「さよなら」のあとは、畑へ

エンスーロの物語は、売ったら終わりではない。 ユニークなのは、使い古した後「土に還る」までデザインされていることだ。
独自に構築されたインフラ『P-FACTS』。 役目を終えた服は、回収されたのち、契約農家の畑で馬糞や鶏糞と一緒に堆肥化される。
「どんなに好きな服でも、いつかは終わりがくる。その時、不透明な場所に捨てるのではなく、私たちが責任を持って土へ還します」
約3ヶ月後には、服は完全に土へと還り、次の植物を育てる栄養になる。 プロダクトに付いた「P-FACTS」のタグは、いわば「地球への帰還チケット」のようなもの。

代官山でPOP UPを開催中

自然由来の素材で、心と身体を整える。 そんな2つのブランドが共鳴した『THE YOMOGI STAND』でのポップアップは、4月30日まで。
お気に入りの服が、いつか美味しい野菜や美しい花を育てる土になる。 そんな美しい循環を、よもぎドリンクを片手に、ぜひ肌で感じてみてほしい。
■POPUP概要
会期:~2026年4月30日(木)まで
会場:THE YOMOGI STAND Daikanyama
営業時間:火〜金 12:00–18:00/土日祝 11:00–19:00
Instagram:@ensulo_official
※¹ 生分解性:一定の条件下で水と CO₂に分解される性質を指します。 ※² 抗菌効果:菌の増殖を抑える効果。使用状況により効果は変わります。 ※³ CO₂排出量の削減:第三者機関、株式会社ウェイストボックスによって確認。
