ファッション|2026.02.12

サステナブルファッションにモヤるとき

「環境に良い」と聞いたのに、実は作り手の労働環境に課題があったり。情報過多の中、サステナブルな服選びは、つい「結局どうすればいいの?」と迷いがちだ。でも、その悩みこそが服と誠実に向き合う第一歩かもしれない。マルティン メンド有加さんの新刊をヒントに、答えのないモヤモヤを前向きに楽しむ方法を探してみよう。

原稿:マルティン メンド有加

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気候変動に立ち向かうため、このシャツを買いましょう。

労働者の権利を守るため、このシャツを買わないで。

昨年までこの素材はサステナブルだったけれど、今はダメ。

今、サステナブルファッションをめぐってあらゆる主体から発せられるメッセージは、混迷を極めています。わたしたち生活者の、よりよく服を選びたい、着たいと思う気持ちは澱みない本物だとしても、買うの?買わないの?どうすればいいの?ともやもやしてしまうこともあるでしょう。

また、外部からの情報に惑うだけでなく、「サステナブルに暮らしたい。でも新しい服も欲しい。」と自分の決断自体に悩むこともありますよね。

そんな、各地で断続的に発生しているもやもやをさらに上質のもやもやにするための、書籍が出版されます!

 『わたしの服はどこからきて、どこへいくの? ー服と人とのサステナブルな関係を考える』です。ファッション産業にあらゆるレイヤーで関わる人たちと話し、現場を見てきた一般社団法人unistepsの鎌田安里紗と私、マルティン メンド有加が執筆しました。

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ファッションとサステナビリティに関わらず、何かにモヤモヤしていたり、不安だったりする時、私はまず情報不足を疑います。

「引っ越し、ちゃんとできるかな・・・」

「この会議、うまくまわせるかな・・・」

そんな気持ちが支配的になってきたら、できれば押しつぶされる前に、逃げずにそのトピックに飛び込んでとにかく情報をあつめるのです。引っ越し先の情報、引っ越し業者の口コミ、会議の議題に関する本、会議の回し方に関するポッドキャスト、etc。

そうすると、大体の場合は不安な気持ちが和らいで、たとえ間違えていたとしても、解決の糸口がみえることで心が前向きになります。

この本も、もやる皆様のため「結局、ファッションの何が問題とされているんだ?」という情報整理からはじまります。その上で、このように続きます。

「本当に申し訳ありませんが、この本を読んだからといって、答えが見つかることは保証できません。むしろもっともやもやさせてしまうかもしれません。でもわたしたちは、サステナブルファッションを考えたり実践したりするということは、『衣服と人の、より良い関係性を探っていく思考の過程』であると考えています。ぜひ、この宙ぶらりんな状態を一緒に面白がって、少しずつ考えを深めていければと思います。」

そう。もやもやは、解消しないのです。辿り着きたい場所はそこではないのです。

でも、もやもやの質をあげることはできます。現時点での包括的な情報を取り入れた上で、自分は何を大事にしたいんだろう?どんな風に服と関わっていけばいいんだろう?と自問すれば、最適解に辿り着かずとも自ずと服選びの精度が上がっていくはずです。

そんな経験をしてみたいなと思った方は、ぜひ本を手に取ってみてください。きっと何か、発見的な視点があるのではないかと思っています。

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『わたしの服はどこからきてどこへいくの?
-服と人とのサステナブルな関係を考える』
晶文社より 2026年2月13日発売

第1章 わたしが着ている服は「大丈夫」なの?──服にまつわるさまざまなモヤモヤ
第2章 わたしが手放した服はどうなるんだろう?──廃棄?リサイクル?それとも?
第3章 わたしは何を着ればいいんだろう?──素材と生産について考える
第4章 わたしは服にいくら払えばいいんだろう?──服の適正価格とは
第5章 わたしはどうすれば服を大切にし、心地よく服と付き合えるんだろう?──愛着のある服を飽きずに長く着るコツ
第6章 わたしは服を売る企業とどう関わっていけばいいんだろう?──グリーン・ウォッシュを見極める
第7章 最後に──わたしたちが描く、ファッションの未来

こちらから予約・購入いただけます。

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本の発売に合わせ、共著者2名が期間限定でポッドキャストを配信しています。雑談から海外レポートの読解まで幅広い内容をお話ししていますので、気になる方はぜひ聴いてみてくださいね。
SpotifyまたはApple Podcastから聴くことができます。

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マルティン メンド 有加
「多様で、健康的なファッション産業をつくる」をミッションに掲げる一般社団法人unisteps理事。元INHEELS代表。サステナブルファッションをライフワークに、ファッション・自然・社会の交差点で気になる問いを言葉にしている。いちジャズファンとして、グルーヴとスウィング感のある文章を目指す。

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