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ブログ|2024.11.29

プラスサイズモデル・伝農はるかが願う、誰しもが楽しめるファッションのあり方とは。

日本ではまだ認知度が低く、人数も少ない“プラスサイズモデル”として活躍している伝農はるかさん。常に笑顔に溢れた彼女だが、以前は自分を認めることができずに苦しんでいた時期もあったのだそう。Shift Cの公式アンバサダー「Shift Changers」としての活動をスタートした伝農さんが思う自己肯定と、社会や企業があるべきこととは何なのだろうか。

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伝農はるか
東京都出身。大学卒業後、企業勤務を経て独立。Boody JAPANなどのプラスサイズモデル、イベント運営などで活躍中。

皆さん、初めまして。伝農(でんのう)はるかと申します。
ご縁があり、Shift Cさんとご一緒させていただくこと、とても光栄に思います。
今回は私の自己紹介と、プラスサイズモデルとして、また消費者として考えていることをお話しできたらと思っています。

私は、1994年生まれ、東京都の下町の出身で現在30歳です。小学校までは下町の、地元愛のあふれる素敵な環境で育ちました。中高は中高一貫の女子校に通い、大学卒業後一般企業に就職。現在は退職してフリーとなり、プラスサイズモデルをはじめ、イベント運営やブランドのSNS運用など、様々な仕事をしています。

自分自身を見つめ直すきっかけになった、ある言葉との出会い

体型にコンプレックスを持っていた10〜20代前半。自分を認めることができずに苦しんでいた私は、セルフラブを発信しているインフルエンサーさんの投稿を見たのをきっかけに、自分を違う角度から見ることができるようになりました。
その方は当時の私と同じぽっちゃり体型。でも私と違って、露出度の高い服を着て、とっても幸せそうな顔で笑っていたんです。
そしてその投稿には、「嬉しい時、悲しい時、どんな気持ちの時にも、とにかく自分にハグをしてあげて! 自分を褒めてあげる、自分に感謝をしてあげることはとっても大切なんだよ!」と書いてありました。
私はその文章を読んで、自分で自分を傷つけていたことに気づきました。
それが、「こんな自分でもいいんだ!」と少しずつ思えるようになったきっかけです。

最近、自己肯定感や自信という言葉をよく耳にしますが、自分が自分を好きになるために、社会も変わっていくといいなと思っているんです。

メイドインジャパンのブランドに、これから期待すること

私は、“ふくよか”や“ぽっちゃり”といった言葉が当てはまる体型で、一般的に販売されているフリーサイズの服は小さくて着ることができません。普段はブランドにもよりますが、Lサイズ~3XLサイズくらいの大きいサイズを着用しています。 

ブランドが洋服を生産する過程で、サイズ展開を豊富にすることはそれだけ在庫を抱えることになりますし、その他にも様々なコストがかかります。しかしながら、サイズ展開に対応しているということは、これからの時代のファッション業界に求められることのひとつ。
残念ながら日本にその選択肢はまだまだ少ないのが現状です。私はフリーサイズの縛りを乗り超えたブランドがメイドインジャパンでも増えていくことを願っています!

衣服を選ぶ基準は人それぞれ。より良い社会のため、そして誰もが幸せになるよう、選択肢は多い方が良い

さて、Shift Cというサイトを知ったのは、大学時代の友人の友人、私からすると面識のない方からの連絡がきっかけでした。私をSNSで見つけてくれた方からの連絡に、最初は「?」という気持ちだったことは確かです。
そんな私が、Shift Cを知った今、このサービスをどんなものであるかという解釈は、とても簡単にいうと、“各ブランドを様々なチェック項目で評価しているサイトで、どんな所に力を入れていて、どれだけの企業努力をしているのかがわかる!”という感じなのかなと思います。

服を選ぶポイントって人それぞれですが、皆さんは何を重視していますか? 価格、デザイン、生地、ブランド名? その中で、環境配慮やフェアトレード、動物保護の配慮などに関しては、どれくらいの重要だと感じますか?
「エシカル」、「サステナブル」、「エコ」。
そんな言葉が飛び交っている世の中で、どこか煙たい気持ちになっている人もいるのではないかなというのが、正直な私の意見です。でも、本当は“1番気にしなくてはならないところ”なのではないかなと思うんです。

Shift Cは、そのブランドが社会に与える本当の影響を知ることができる世界を目指していて、環境負荷の低いものがいい、働いている人に過度な負荷を強いてほしくない、動物を傷つけるものは使いたくない…。
自分の価値観に合った、納得のいく選択や買い物ができるように、ファッションブランドのエシカル度を5段階のシンプルな結果で見ることができます。
実際にどんな方法で評価をつけているのかというと、オーストラリア発の世界最大級のエシカル評価機関Good On Youのサポートを受けています。
最大1,000の評価項目を用いて、専門家がブランドのエシカル度を評価するレーティングシステムにより、「人間」「地球」「動物」に分類された評価とともに、6,000       を超える世界中のファッションブランドのエシカル度を参照することができます。

偶然にも、大学の卒論でもアパレルブランドの社会的な責任・貢献度をテーマにしていた

みなさんは、CSRという言葉を知っていますか?よく企業のホームページに「CSR活動について」というようなページがありますが、見たことがある方はどれくらいいらっしゃるでしょうか。
CSRとはCorporate Social Responsibilityの略。企業が社会的存在として果たすべき責任のことを言います。
偶然ですが、大学の卒業論文のテーマが「アパレルブランドのCSR活動について」だったのを思い出しました。色々なブランドのホームページを調べて、どれくらいCSR活動に取り組んでいるかを調べた内容の論文です。調査をしていく中で、当時はまだ環境に関する活動なども今ほどポピュラーではなかったと言いますが、力を入れているブランドが少なかった印象が強かったです。

環境配慮のほかにも、例えば値段設定についてですが、同じような商品でもブランドや販売元によって値段が変わるのには、良くも悪くも理由があります。一概には言えませんが、価格が安い理由の裏側には、低賃金で労働を強いられている人がいたり、衛生環境の悪い場所で製造されていたりするというのが現実です。また、無農薬の畑で育てられた綿を使うことは、農薬を使用している畑よりも手間がかかるため、コストがかかるなど、本当にたくさんの理由があって、値段が決まっています。

と言われてもまだしっくりこない、どういうこと?
という方のために今回は、私がプラスサイズモデルとしてビジュアルを担当しているBoodyというアパレルブランドについて紹介します。

Boodyはオーストラリアのブランドで、オーガニックバンブーを素材にして作られたアンダーウェアをはじめとするアパレルブランドです。竹は農薬も殺虫剤もなしで栽培できる植物であり、元来オーガニックのため、化学肥料を使って成長を促す必要もないそうです。そして、竹の栽培に必要なのは雨水のみ。Boodyの製造工程で使われる水は再利用されています。
また、竹林は森林よりも30%多くの酸素を排出し、より多くの二酸化炭素と温室効果ガスを吸収します。さらに竹は地球上で最も成長速度の速い植物の一つ。種類によっては1日に1メートル伸びるものもあるそうです。
そのほかにも環境配慮の面でBoodyは、商品箱や配送用の箱などの印刷に植物由来のインクを使用して、梱包資材はプラスチック素材を使わず、FSC認証紙と再生紙のブレンド素材やコーンスターチを主原料に作られた生分解性プラスチック(PLA)を採用しています。
労働環境の面に関しては、製造に関わる工場はフェアトレード認証を取得していて、工場の従業員が公正な待遇と環境を約束されています。これは、Boody Japanのサイトから一部分を抜粋してきたもので、他にも様々な取り組みを行なっています。

より多くの人が、心からファッションを楽しめる世の中になってほしい

Shift CにはBoodyの評価が掲載されており、評価は「良い」。現在、Shift Cで評価されているブランドのレーティング実績は、
76%が「他の選択肢を」または「まだまだ」
15%は「ここから」
9%強が「良い」

Boodyは上位9%の実績で運営されているブランドということになります。これは、とても素晴らしいことです。このブランドに関わらせていただいているということをとても誇りに思います!

いかがでしたでしょうか。
今回はまず、冒頭でもお話ししたように、サイズ展開をすることでコストがかさんでしまうという問題を乗り越えて、もっと多くのアパレルブランドで小さいサイズから大きいサイズまで幅広く取り扱う社会になってほしい。そして、1人でも多くの人がファッションを心から楽しめる世の中になったらいいなと、プラスサイズモデルとして心から願っています。

最後に、ブランドが与える影響や、より良いブランドを知ることが難しい状況において、一律の評価軸でブランドのエシカル度を確認できるサービスShift Cを、少しでも多くの方に知ってもらえますように。私もこれからShift Cの活用方法をみつけて、皆さんに共有していきたいと思います。

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