• トップ
  • Learning
  • Shift C評価のベースとなるGood On Youで最も検索された10のブランド

ニュース|2024.08.30

Shift C評価のベースとなるGood On Youで最も検索された10のブランド

Shift Cの評価を提供しているGood On Youでは、世界6200を超えるファッションブランドの評価を行っている。膨大なデータから、ユーザーが最も検索しているブランドをピックアップ。最新の評価結果とともに紹介する。

翻訳:上杉沙樹 写真:Unsplash

Share :
  • URLをコピーしました

※この記事はWe Re-Rated the 10 Most Searched Brands, and Here’s What We Foundを日本語訳したものです。

5段階評価をダイジェスト

世界最大のエシカルファッション評価機関Good On Youと連携し、「地球」「人間」「環境」3軸で、最大900項目もの基準を用いてブランドのエシカル度を評価をするShift C。

最も多く検索されているブランドの中には、ファストファッション大手である ザラ、H&M、シーイン、ユニクロなどがあり、これらのブランドは厳しく評価されている。他にも、スポーツウェア大手ナイキ と アディダス、先駆的な パタゴニア、そしてハイブランドのグッチもランクイン 。評価は大手であれば年1回、中小であれば18か月に1回見直される。急な改善や批判に値する出来事が起こった場合は適宜評価に反映している。

Good On Youで最も検索された10のブランド

ザラ

Shift C評価:まだまだ
ザラは世界最大のファッションブランドの1つであることから、ファッション業界の未来を担っていると言える。古着の回収と再利用を図る Closing the Loop program導入といった前進を見せた一方で、ブランドの基盤である回転率の早いビジネスモデルはサステナブルではない。ザラは13日ごとに最新のトレンドを届けることを売りにしている。そのような急激な消費を促すことは人や地球に有害だと言わざるを得ない。

ナイキ

Shift C評価:ここから
ナイキは何年ものあいだ、「ここから」に留まっている。それはサステナビリティに関して掲げている公約を実現する努力が不十分だからだ。中でも、ナイキは従業員が生活を賄えるよう賃金改定を行なっていると主張しているが、サプライチェーンのほとんどにおいて、その裏付けが取れていない点が懸念されている。

H&M

Shift C評価:まだまだ
H&Mは言うまでもなく、ファストファッション大手であり、地球環境と従業員への影響が懸念されてきた。H&Mが科学的データに基づいた温室効果ガス削減の指標をつくったことは地球と動物の評価を後押しした。それでもなお、従業員を保護し最低賃金を支払うことを筆頭に、改善すべき点を抱えている。

まとめると、「ここから」という評価を維持してきたH&Mだが、我々は評価を「まだまだ」に後退させた。依然として持続不可能なファストファッションのビジネスモデルを続けているのがその理由だ。

シーイン

Shift C評価:他の選択を
シーインは2年連続で最低評価「他の選択を」を獲得した。環境負荷、従業員支援に関して改善がなされた証拠がないのだ。シーインは搾取的で定期的にグリーンウォッシュ(見せかけの環境への配慮)を行い、まさに持続不可能なペースで過剰消費を促進し続けている。

アディダス

Shift C評価:まだまだ
アディダスの総合評価は、「ここから」から「まだまだ」に下がった。かつては環境問題と労働環境の評価で最高得点を獲得した大手ブランドの一つだったが、もはやそうではない。アディダスは既存の約束を果たしておらず、人々、地球、動物のための業界全体の活動に遅れをとっている。特に、同社の主張する賃金改善プログラムに至っては、サプライチェーンのほとんどにおいて労働者に最低賃金が支払われている証拠は見つからなかった。また、カンボジアで進行中の賃金盗難事件など、サプライチェーンにおける人権侵害にも関与しており、その結果が労働スコアと総合スコアに影響を及ぼしている。

パタゴニア

Shift C評価:良い

パタゴニアは長年にわたり「良い」を維持してきた。このブランドは、全面的にサステナビリティを推進することで自ら設定した基準を満たしており、長年にわたり向上していることは喜ばしい。これまでの取り組みを発展させるためには、森林破壊の防止、サプライチェーン全体で最低賃金の保証、動物由来素材の使用削減に取り組むべきだ。パタゴニアは完璧ではないが、サポートする価値のあるブランドであることは間違いない。

ユニクロ

Shift C評価:ここから
ユニクロの倫理観は十分とは言えず、前回と変わらず「ここから」と評価した。ユニクロは環境保護に関する適切な方針を策定し、動物保護に向けた取り組みを開始したが、同社がサプライチェーン全体で従業員に最低賃金を支払っているという証拠はない。

グッチ

Shift C評価: ここから
グローバルラグジュアリーグループであるケリング傘下のグッチは「ここから」に留まっている。環境への影響が少ない素材の使用や、温室効果ガスの排出削減に向けた取り組みは、良い第一歩だ。しかし、人間や動物への影響に関して、まだやるべきことがたくさんある。グッチは、従業員に最低賃金を支払うことを保証し、動物由来の素材の使用を減らす必要がある。
グッチのようなモダンでエキサイティングなブランドが、地球と私たちのために前向きな変化を生み出すことに尽力していることを嬉しく思う。

エバーレーン

Shift C評価: まだまだ
エバーレーンの「ここから」という総合評価は何年も変わっていない。一時的な流行よりも時代を超えたデザインを重視し、品質と職人技を重んじ、ブランドは透明性を持つべきという認識していることは評価に値する。しかし、同社は自らの誇大宣伝に応えられていない点があり、特に労働者の権利に関しては、より高いスコアを獲得するためには、全般的な改善が必要だ。

コス

Shift C評価: ここから
地球、人々、動物のための取り組みに一定の進歩が見られるため、H&Mのハイエンドライン、コス を「ここから」と評価した。だがそれ以上の評価を得るにはまだ道のりが長い。気候への影響を減らすための具体的な目標を設定し達成すること、サプライチェーン全体で最低賃金の支払いを確実にすること、すべての動物性製品がリサイクルされるか、より倫理的な代替品に置き換えられることを確実にしていかなくてはならない。

Share :
  • URLをコピーしました

Learning他の記事を読む

絞り込み検索